2008年3月20日(木・祝)~5月11日(日)
※作品保護のため会期中、展示替をおこなう場合があります。
※各作品の展示期間については、美術館にお問い合わせください。
ガレ以外の作家の作品も含め、工芸作品を中心に、ジャポニスム全盛の時代を紹介します。初期のガレの作品には、特に日本の版画や工芸品から明らかにモチーフが転用されました。日本美術のモチーフが、いかにグラフィカルに捉えられ、ヨーロッパの工芸に取り込まれていったのかを紹介します。
1880年代以降、ガレのジャポニスムは、表面的な転用から変容を開始します。この頃のガレは、日本美術を取り入れながら、長年培われた西洋的な表現との融合を試みます。また自らも日本の茶碗を所有していたガレは、触れて感じるという日本工芸の要素や、小さきものへの目線、詩画一致などに興味を示しながら、これらの要素と自国に根付いた表現とを調和させていくのです。
1900年頃、ガレのジャポニスムはより深化し、彼独自の芸術性を確立する上で、大きな影響を与えていきました。自然そのものが形になるという日本美術的な思考や、構図の妙、「もののあはれ」といった日本的な感覚が、ガレの世界観の中でどのように昇華されていったかを見ていきます。
ガレは30年余にわたる創作活動の中で、たびたび蜻蛉をモチーフに取り上げました。国の形が蜻蛉の交わる形に似ていることから、蜻蛉の古称にちなんで「秋津洲(アキツシマ)」と言われた日本。ジャポニスムブームの中、特にフランスの日本美術愛好家たちの間には、蜻蛉を日本の象徴とする認識も広まりつつあったと言います。ガレは、蜻蛉文を付したある作品に、「うちふるえる蜻蛉を愛する者これを作る エミール・ガレ」との銘文を彫っています。また、最晩年の脚付杯《蜻蛉》は、まるで彼の形見のように、ごく近しい友人かあるいは親族に授けられたとも言われています。最後の章では、「蜻蛉」を通じて、ガレの創作をふり返ります。
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