全国の「天然水の森」

天然水の森 東京大学秩父演習林プロジェクト

「天然水の森 東京大学秩父演習林プロジェクト」では、大学の研究や専門家の知識と、サントリーのこれまでの活動の知見を合わせ、調査や研究、森林整備活動を進めています。

このページでは「天然水の森 東京大学秩父演習林プロジェクト」の取り組みをご紹介します。

協定開始
2011年7月
面積
約2,502ha
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DNA解析によるシカの餌植物の分析

全国の森では、シカが増加して草木を食べ尽くす「シカの採食圧」が問題となっています。「東京大学秩父演習林プロジェクト」では、餌資源の分析を行い、シカの採食圧対策などに活かしています。

演習林内の標高の違う箇所で、季節ごとにシカのフンを採取し、DNA解析を実施。その結果、夏季だけでなく冬季にもシカがミズキ属やカエデ属を主要な餌資源として利用していることが判明しました。

この結果から、冬季になるとシカは落ち葉を餌にしている可能性が高く、地表の草が食べ尽くされた後でも、シカの個体数が減らない原因のひとつと推測されます。

※DNA解析の結果
落ち葉を食べるシカ

この活動に携わる専門家

平尾 聡秀

東京大学 講師

シカの採食圧対策

シカに草木が食べ尽くされているエリアに「シカ柵」を設置しています。他にも、シカの食害による生態系影響調査や土壌微生物のDNA解析、植生の調査、そしてGPSを用いたシカの行動調査など、大学と協力しながらさまざまな活動・調査を実施しています。

シカから植物を守る植生保護柵を設置

この活動に携わる専門家

鴨田 重裕

東京大学 准教授

平尾 聡秀

東京大学 講師

獣害対策について見る

環境への負担が少ない作業道づくり

森林の整備や調査をより効率的かつ安全に行うためには、作業道が不可欠です。しかし従来の道づくりは、大規模な土木工事が伴いがちで、環境に大きな負荷をかけてしまう問題点があります。

サントリーは、強引に道を切り開くのではなく、自然にやさしくかつ丈夫で長持ちする手法を採用しています。自然の地形を活かし、その場で出る木の根株や間伐材、石や砂利、苗木など全てを活用して道づくりを行いました。

自然に負荷をかけず長持ちする作業道づくり

この活動に携わる専門家

岡橋 清元

清光林業(株)会長

田邊 由喜男

森杜産業 代表

自然にやさしい作業道について見る

協定地の詳細情報

天然水の森 東京大学秩父演習林プロジェクト
所在地
埼玉県秩父市大滝
面積
約2,502ha
協定年月
2011年7月
協定期間
5年(数十年にわたって更新予定)

東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林の一部を対象エリアに、研究と一体になった森林整備活動を実施するため、「天然水の森 東京大学秩父演習林プロジェクト」を協定。

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