Liqueur & Cocktail

スピリッツ入門 2.ウオツカ 製法と種類

ウオツカの製法

主にトウモロコシ、大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモなどの穀類と麦芽を原料に、糖化、発酵させて蒸溜し、活性炭処理やその他の物質で濾過する。
濾過処理はスピリッツの刺激分を除去し、軽やかな芳香を生成する作用がある。また白樺炭濾過がよく知られているが、これは白樺の炭からの味わい成分(アルカリイオン)が溶け出し、それがさらにアルコールと水との結合を促進し、まろやかさを生み出す。
「ジャパニーズクラフトウオツカHAKU」は、原料に精白した国産米を100%使用し、麹という日本の酒づくりの製法を取り入れた革新的ウオツカとして世界でも注目を浴びている。蒸溜では単式蒸溜器、連続式蒸溜機を使い分け、仕上げの濾過処理においては白樺炭と竹炭などを併用して、よりスムースで柔らかいウオツカに仕上げられている。

ウオツカの基本的な製法

ウオツカの種類

レギュラータイプとフレーバードタイプのふたつに大別される。
レギュラータイプ/アルコール分が70%といった極めて高いものもあるが、一般的には40~50%で、クセのない無色、透明なウオツカ。
フレーバードウオツカ/香りをつけたウオツカのこと。昔からロシアやポーランドなどのバルト海沿岸地域で地酒としてつくられていた。ズブロッカ草の香りを付けたもの、トリコネの赤い実を浸したもの、ハーブやフルーツを浸して少量のブランデーを加えたものなど、さまざまにある。
現在は柑橘類をはじめとしたフルーツを漬け込んだフレーバードウオツカが人気を呼んでいる。

主な生産国の特長

アメリカ/主にトウモロコシが原料。極めてクリーンに仕上げた、ドライなタイプが主流だが、近年はクラフト蒸溜所が数多く誕生して多様化している。フレーバードウオツカも多彩。
ロシア/数えきれないほどの銘柄がある。クリーンでニュートラルな製品からやや甘味のあるものまでバラエティに富み、フレーバードも含めると多種多様。
ポーランド/原料はライ麦。ほのかにライ麦の風味が感じられるのが特長。古くからフレーバードウオツカがつくられている。
フィンランド/小麦が主原料。やわらかく軽い小麦の風味が特長。
スウェーデン/スピリッツ製造の歴史は古く、18世紀からジャガイモを原料にするようになった。ウオツカはクリアでありながら複雑さを抱いている。
日本(サントリー)/原料はトウモロコシ。白樺炭で入念に濾過し、まろやかで爽快感がある。2019年国内発売された「ジャパニーズクラフトウオツカHAKU」は原料に精白した国産米を100%使用。クリーンで冴えた感覚のなかに米由来の華やかな香りとまるみのある甘みを特長としている。
*尚、EUにおいては穀物やジャガイモといった原料だけでなく、ぶどうをはじめとした他の原料を使用した蒸溜酒であっても、製品に原料名を明記すればウオツカと名乗ることができる。

ウオツカ製品情報

2.ウオツカ

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