Liqueur & Cocktail

リキュール入門 2.リキュールのいろいろ 製法

リキュールの製造には包装・瓶詰されて製品化されるまでに、大きく1.香味抽出(原酒製造)、2.ブレンド(仕込)の工程がある。その後、熟成・濾過を経て製品化される。

1.香味抽出 Aromatizing 浸漬蒸溜法 Distillationベースのスピリッツとともに原料を単式蒸溜器に入れて蒸溜し、アルコール分と一緒に植物原料の香気成分を溜出させる。
たとえば薬草の種子類のアニス、柑橘系の乾燥果皮のオレンジ、マンダリンなどが原料の場合、成分の精油分(エッセンシャル・オイル)を利用するので蒸溜法で抽出する。また生(冷凍)も使用している。
浸漬法 Maceration , Infusion浸漬法には冷浸漬(Maceration)と温浸漬(Infusion)がある。冷浸漬はベースになるスピリッツに原料を浸漬(しんせき)し、その成分と香味を抽出する。期間は原料によって数日から数ヶ月に渡る。温浸漬はまず原料を温水に漬け込んで、熱によって溶け出す成分を抽出。温度が下がったところでスピリッツを加えてさらに浸漬する。ハーブ類に採用されることが多い。
果汁法 Fruit Juice果汁をスピリッツにブレンドして、香味液をつくる。
エッセンス法 Essenceエッセンスや香料をスピリッツに溶かし込み、香味液をつくる。
2.ブレンドBlending 調合した香味液にスピリッツ、糖類、色素、水などを加えて仕上げる。
3.熟成 Maturation しばらく熟成(置く)ことによりリキュールの香味が安定化し、澱(おり)が沈降し、濾過が容易になる。
ただしブレンド後のこの熟成は、ウイスキーやブランデーといった酒類の長期熟成とは異なる。現在主流のフレッシュ&フルーティーなリキュールの場合は、タンクでごく短期間、いろんな成分を熟(な)れさせる程度である。ごく一部においてオーク材のバット(大樽)で数ヵ月~3年間くらい熟成させるものもある。目指す風味によって熟成方法は異なる。
4.濾過仕上げ Clarifying & Filteration 熟成の後、リキュールはフィルターを通して濾過し、清澄化させ、瓶詰めされる。

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