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登美の丘ワイナリー通信

ワインづくりの現場から

ぶどうづくり

夏のぶどう畑 ~ヴェレゾンそして収獲へ

皆様、こんにちは。
サントリー登美の丘ワイナリー栽培担当の関千奈美です。
8月も残り僅かとなり、夕暮れ時に聞こえる虫の声に夏の終わりを感じる頃となりました。登美の丘ワイナリーのぶどうは、ヴェレゾン期からいよいよ成熟期、そして収穫期を迎えようとしています。今回は神秘的なヴェレゾンの様子をご紹介します。
 
「ヴェレゾン」とは、フランス語で「色付き」を意味し、皮が赤色や黒色に着色するぶどうで顕著に現れるもので、それまで緑色だったぶどうの実が1粒1粒赤紫色に変化しはじめ、やがて房全体が色付いていく現象です。成熟が早い品種では7月上旬から変化が現れ始め、皮の色が変化するとともに果実の軟化、糖度の上昇、酸の減少など様々な現象が起き、8月下旬以降のぶどう収穫シーズンへと向かっていきます。
房全体が一気に着色するのではなく、1粒1粒ランダムに変化し、徐々に色付くさまはとても神秘的で、ここから成熟に向けて急激に姿を変えていくぶどうには毎回驚かされます。
 
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登美の丘ワイナリーでもっとも早くヴェレゾンが始まったメルロの様子 7月23日
 
 
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徐々に色づいていくメルロ
 
 
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すっかり黒ぶどうに変身したメルロ 8月11日
 
 
ちなみに、白系品種では黒系品種と比較すると変化は少ないですが、黄緑色の果実が徐々に透き通った黄色になってゆく様子を見ることができます。
 
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ヴェレゾンが始まった甲州
 
 
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成熟の進んだシャルドネでは、中の種子がうっすら見えている
 
 
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ヴェレゾンが始まったプティ・ヴェルド 8月11日
 
 
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現在のプティ・ヴェルド 8月23日
 
 
今後、品種ごとにぶどうの成熟の状態を見極め、収穫のタイミングを決定していきます。
今年はどんなぶどうが収穫できるのか、待ち遠しい限りです。
 
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製品紹介『サントリージャパンプレミアム マスカット・ベーリーA2017』

日本ワインの父”と呼ばれる川上善兵衛によってアメリカ系のベーリー種とヨーロッパ系のマスカット・ハンブルク種を交配して生み出された日本固有品種です。
渋みが控えめで軽やかな味わいが特長です。
華やかな香りとともにぶどうの果実味たっぷりの味わいが口いっぱいに広がります。
醤油・砂糖・みりんの“タレ”の味付けによく合います。
少し冷やしてお楽しみください。
 

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