皆様こんにちは。製造グループの渡辺朋彦です。
7月16日関東甲信越地方に梅雨明け宣言が出ました。登美の丘ワイナリーもいよいよ本格的な夏を迎えました。今年は葡萄にとって良い夏となることを期待しながら過ごしています。
夏が過ぎれば秋、秋と言えばワインの仕込みということで、今は登美の丘ワイナリーでは仕込みに向けて着々と準備をしています。
まずは醸造機械の準備です。ワインの仕込みは9月から11月初旬までの約2か月間おこない、その期間中は醸造設備フル回転で動きます。それ以外の期間はずっとお休みをしているので、その間に溜まったほこりなどを落とすため、まずは洗浄からおこないます。ワタシとタワシの力で汚れを落としながら「今年もよろしくお願いします、壊れないでね(本気で)」と気持ちを込めながら丁寧に洗浄していきます。
洗浄が終れば点検整備をおこないます。久しぶりの稼働なので「電源が入らない!」ということがよくありますが大体はブレーカーを入れ忘れていることがほとんどです。気持ちのブレーカーも一緒にそこで入れ直します。
醸造設備の準備と並行し、醸造方法の準備も大切です。今年はこんな搾り方してみようか、こんな酵母はどうかなど昨年の醸造方法とワインの出来栄え評価を振り返りながら、目標品質を達成するための方策を協議します。今年も継続して取り組んでいくこと、新たにチャレンジすることを栽培と醸造メンバーで決めていきます。ものづくりは伝統を守ることも大切ですが新しい試みもとても大切です。SUNTORYの「やってみなはれ」精神はワイナリーにもしっかりと根付いています。
製造グループはワイナリーで決めた醸造方法を間違いなく且つ安全に実施していくことが求められます。仕込み期間中は葡萄が待ったなしに入ってくるのと同時に失敗できないプレッシャーがあり、約2か月間は独特な緊張感の中で過ごすことになります。忙しい期間ではありますがひとつひとつの工程を丁寧に、過信慢心せず、メンバー同士がリスクを指摘し合える真の思いやりを持って、仕込みに挑みたいと思います。