エリック・コレール氏がその中味設計の打ち合わせに来場されました。
フランス・ボルドーにおけるあまたのシャトーの中で、格付けシャトーの1級の中でも筆頭1級である「シャトー ラフィット・ロートシルト」を経営するDBR(ドメーヌ バロン ド ロートシルト)社のテクニカル・ディレクター(=醸造責任者)であるエリック・コレール氏が、先日、登美の丘ワイナリーに来場されました。
サントリーとDBR社との特別提携は、1985年9月18日、オーナーのエリック・ド・ロスチャイルド男爵が来日し、「葡萄栽培技術、ワイン醸造技術、マーケティング活動、販売活動ならびにワイン文化の交流に関し、相互の協力をはかるために、ここに盟約を結ぶ」という業務提携盟約書が取り交わされて以来の30年におよぶ関係です。そして、その特別提携の一環として、「ジャパンプレミアム デュオダミ スペシャル・アッサンブラージュ2011」を世に送り出しています。「DUO D'AMIS(デュオ ダミ)」とは、フランス語で”友好の二重奏”という意味を持ちます。
今回のエリック・コレール氏の来場は、そのデュオダミの2014ヴィンテージの中味設計と今後のコラボレーションに関する打ち合わせがメインで、塩尻エリアのメルロやマスカット・ベーリーAのぶどう畑や塩尻Wの新しい醸造設備を確認、その後、登美の丘ワイナリーの自家ぶどう園のぶどうをそれぞれつぶさに見て、登美の丘におけるぶどうづくりを観察されました。
何度も登美の丘ワイナリーに来場したことのあるコレール氏ですが、雨が多く降る日本の気候の中でのぶどうづくりを見て、実際に食べて、ぶどうの熟度に関する栽培管理や収穫時期について様々な意見交換をしました。フランスをはじめとして世界各国でのぶどうづくり・ワインづくりをみているコレール氏ならではのコメントは、登美の丘ワイナリーのスタッフが現場で認識しているものも含めて、非常に示唆に富んだものがありました。
日本ならではのブラック・クイーンや甲州の栽培については、コレール氏も興味津々の様子で、それぞれのぶどうの質問を熱心に問いかけられていました。
麓の醸造エリアにおいては、今年仕込んでいる醸造中のワインの状態を渡辺所長と一緒にそれぞれに確認されて、ここでも彼のワインづくりの様々な経験からのコメントやアドバイスを色々してくださいました。残念ながら赤ワインの主力の品種がまだ十分に評価できるタイミングではなかったのですが、特にジャパンプレミアムの甲州を仕込んでいるタンクサンプルについては、果実の酸味や味わいについて非常に高い評価をされていました。
その後は、いよいよ品質Gのラボで、2014年ヴィンテージにおける「デュオダミ」のテストブレンドのサンプルをテイスティングしながらの打ち合わせです。
デュオダミ2014は、コレール氏が2014年に登美の丘ワイナリーに来て、この年の醸造方法をすり合わせ、私たちが醸造したワインになります。
この打ち合わせの前にワインの骨格となるアッサンブラージュ(=ブレンド)については、樽熟成に入る前の2月と6月にフランスに渡辺所長がサンプルを携えて出張してコレール氏と打ち合わせを行っています。そのワインの樽熟成については、今は詳しくは申し上げられませんが、様々な取り組みを行なっていて、そのワインの状態を今回確認に来たというのも、コレール氏の大きな目的でした。
そして、その樽熟成を行なったワインをテストブレンドしたそれぞれのサンプルをテイスティングして、ワインの持つ味わいの個性を評価して、その場でコレール氏と渡辺所長のインスピレーションによって、新たにワインのアッサンブラージュが検討され、味わいが形づくられていきました。まさにコラボ企画としての二人のワインメーカーの共同の取り組みと言えるでしょう。
その際にも、DBR社のスタイルともいうべき「エレガンス」をコレール氏は十二分に意識していたように思いますし、「UMAMI(旨味)」というキーワードがコレール氏から出たのも我々を驚かしてくれました。
フランス語で”友好の二重奏”という意味を持つ「DUO D'AMIS(デュオ ダミ)」。
長年にわたり友好関係を築いてきた、サントリーとシャトー ラフィット・ロートシルトを擁するDBR社だからこそ織り成すことのできる商品であり、登美の丘ワイナリーワイナリー長の渡辺直樹と、ドメーヌ バロン ド ロートシルト社テクニカルディレクターのエリック・コレール氏の二人だからこそ創り出すことのできる、国産ぶどう100%でつくる究極のアッサンブラージュにチャレンジした商品です。
この「ジャパンプレミアム デュオダミ スペシャル アッサンブラージュ2014」は、近い将来、みなさまにお披露目することができる日が来ると思いますので、もうしばらくお待ちください。
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