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登美の丘ワイナリー通信

ワインづくりの現場から

ぶどうづくり

自由見学可能な「見本園」のぶどうの状況

登美の丘ワイナリーでは、お客様を迎えるガーデンエリアの「富士見ホール」前のデッキのすぐ南側に、様々な種類のぶどう樹をご覧いただける「見本園」を配しています。
 

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登美の丘ワイナリーの自家ぶどう園の主要なぶどう品種をはじめとして9種類のぶどう品種の栽培の様子をご自由に見ていただける「見本園」です。
 

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現在の形に「見本園」を造成して、昨年2014年の春に植えつけたぶどうの幼木たちは、昨年1年かけてこの登美の丘の見本園の土壌や気候をまさに体で感じながら、折り合いをつけるポイントを探るかのようにこじんまりと過ごしました。中には生育しなかった樹もありましたし、1年目から順調に適応し,馴染んだ樹もありました。

 

今年2015年3月初旬には、ワインショップやレストラン、ご案内係のスタッフたちが、この見本園のぶどう樹の剪定を栽培スタッフの指導を受けて自分たちの手で行ないました。

 

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そして、この春に芽吹きグングンと生長しているぶどうの樹からは、1年目の時のひょろひょろとしたかよわい印象とは全く異なり、見違えるくらいに力強い勢いを感じます。それでも、植樹してまだ2年目ですから、結実するぶどう樹もあれば、結実しないぶどう樹もあります。ぶどうづくりには、ぶどうの時間に人間が合わせる忍耐力が必要なんだということを思い知らされます。
また、この見本園の垣根仕立てでは、ぶどう樹の左右に枝を這わす「ギュイヨー・ダブル」という方式で仕立てる予定です。但し、今現在は2年目ですからもちろん「ギュイヨー・ダブル」の形態になっていませんが、来年のためにその樹形になるようにしています。想像力を駆使してぶどうの樹を見ていただければ、そういった翌年を見越したぶどう栽培の様子をご覧いただくことができます。
自家ぶどう園のほかのぶどうと同じようにボルドー液による病気の防除も行なっており、ぶどうの葉っぱや房の粒に白い跡を見ていただけますし、この時期、緑色から黒色に果実が変化していくヴェレゾンの様子を見ていただくこともできます。
さらに、様々なぶどう品種を一ヶ所に植えているので、たとえば、欧州系ぶどうの代表であるカベルネ・ソーヴィニヨンと日本固有品種であるマスカット・ベーリーAのぶどうを隣に並べて配置しているので、葉っぱの形の違いやぶどうの房の大きさ、1粒1粒の実の大きさなども実際に比較してご覧いただくことができます。
シャルドネも「水がまわった」状態(ヴェレゾン)の様子も見ていただくことができます。
 

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カベルネ・ソーヴィニヨン
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マスカット・ベーリーA
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シャルドネ

 

日本を代表する甲州種ぶどうは全く結実していませんが、日本古来の「棚仕立て」と、欧州系品種と同じ「垣根仕立て」での栽培方法も見本園ではご覧いただけるようにもしました。特に「棚仕立て」では、この約1カ月の間で、ぶどう樹がしっかり成長してくれているのがよくわかります。ぐんぐん枝葉を力強く伸ばす(「樹勢が強い」という表現をします)甲州種は、まず今は、ぶどうの樹自体をしっかりつくる時期だというのが顕著にわかります。
 

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7月27日撮影 8月18日撮影

 

また、登美の丘ワイナリーの自家ぶどう園のなかでもアクセスしにくい畑に植えている品種はワイナリーのガイドツアーやセミナーでもご覧いただくことは、なかなかできませんが、この「見本園」ではご自由にご覧いただくことが可能です。
特にプティ・ヴェルドという品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロといったメジャーなぶどう品種と違って、ボルドーのマイナーな補助的品種としてのポジションですが、ここ登美の丘では非常に適応してくれてよく熟し、糖度は高く着色もよくタンニン分もなめらかです。日本でプティ・ヴェルドという品種を自由に見ることも、なかなかできないかと思いますので、ワイン好きな方は特に、登美の丘ワイナリーに来ていただき、実際に小さな粒をご覧いただければと思います。
 

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プティ・ヴェルド

 

登美の丘ワイナリーのこの見本園からは、雄大な富士山の姿や甲府盆地を一望することもできます。
ぜひ、これからのワインシーズンに登美の丘ワイナリーにご来場いただき、見本園を自由にご覧いただくとともに、すぐ上のワインショップのテイスティングカウンターで様々な味わいのワインを試飲いただき、日本ワインに気軽に接してみてください。

 

<登美の丘ワイナリーワインショップ>
https://www.suntory.co.jp/factory/tominooka/shop/

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