登美の丘ワイナリーでも、大型の台風11号の影響によって、7月16日未明から断続的に激しい雨見舞われました。
同じ山梨県下でもエリアによっては300mm以上の降水量を記録し避難勧告まで出たエリアもありましたが、登美の丘ワイナリーの中のぶどう畑の中に設置してある気象観測機器から無線で送られるデータを事務所のパソコンで確認すると、7月16日~17日の降水量は累計でも83.5mmの降水量でした。
以前レポートさせていただいているように、登美の丘ワイナリーでは雨対策として様々な取り組みをしており、設置している「トンネル」や「小トンネル」も、しっかりとぶどうを守ってくれていました。
さらに、今回の台風が襲来するちょうどまえに、「トンネル」「小トンネル」に続いて、棚仕立てのぶどうの房に「傘かけ」作業を終えたところでした。
一例としての画像は、棚仕立てで栽培しているブラック・クイーン。マスカット・ベーリーAとともに、川上善兵衛さんによる開発品種ですが、1房1房のぶどう果に、雨を弾く特殊コーティングされた紙の傘をかけてあげています。
ただ、ご覧になっておわかりのように1房1房のぶどうに1枚1枚傘をかけてあげる作業は全て人間が手作業で行なうため非常に手間のかかかる作業です。
昨年、登美の丘ワイナリーに来場されたアルゼンチンのワインメーカーたちからは、「CRAZY(クレイジー)!」と感嘆され、登美の丘ワイナリーでの日本でのぶどうづくり・ワインづくりの取り組みについて話すと、同じワインづくりを志向する仲間として共感を得、とても感心していました。
台風11号は去りましたが、今年はいったいいくつの台風が日本にやってくるのでしょうか?
正直なところ、なるべく台風には来て欲しくないなと思いつつ、台風のやってくるこの日本で、ここ登美の丘で、世界を感動させる日本ワインをめざし、我々がぶどうづくり・ワインづくりでできうること全てに我々は取り組んでいきます。
台風の去って梅雨が明けた登美の丘ワイナリーは、空気が澄んで晴れわたり、肌がチリチリと痛いくらいの非常に強い陽射しの中、気持ちのいい風も吹き抜けてくれています。久々の太陽の日差しを浴びてぶどうたちも喜んでいることでしょう。