|
|
「やってみなはれ。やらなわかりまへんで」
1923(大正12)年、周囲の反対を押し切って、湿霧名水の地・京都郊外の山崎にわが国初のウイスキー蒸溜所の建設に着手して以来、「日本人の味覚に合った日本独自のウイスキーをつくりたい」という創業者・鳥井信治郎の悲願のもと、サントリーの歩みは、そのまま国産ウイスキーの歩みでした。
スコッチの亜流を脱した国産ウイスキーの最高峰「サントリーオールド」が完成したのは、1940(昭和15)年11月。しかし、日米開戦の風雲急を告げる中、ひたすら熟成の時を重ねつつ、本社が空襲で全焼した後も奇跡的に戦禍を免れた山崎の地で終戦を迎えます。発売は1950(昭和25)年。前年に酒類の公定価格が撤廃、自由競争の時代が始まって、庶民派ウイスキーの代表「トリス」が洋酒元年の幕を開け、戦災からの復興がようやく実感できるようになった時期でした。 |
|
|
|
|
|