第53回サントリー音楽賞受賞記念コンサート
濱田芳通(指揮・リコーダー)
ヘンデル:オペラ『リナルド』
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我が国初の私立音楽大学、東洋音楽大学(現東京音楽大学)の創立者を曾祖父に持ち、音楽一家の四代目として東京に生まれる。リコーダーとコルネット(ツィンク)のヴィルトゥオーゾとして唯一無二の存在感を放つ。その生命力溢れる自由な演奏は、古楽本来のスリリングな魅力を彷彿させる。国内外においてCD録音多数、いずれも高い評価を受けている。2008年よりバロック・オペラを指揮し、これまでにレオナルド・ダ・ヴィンチが関わったとされる詩劇『オルフェオ物語』の蘇演(本邦初演)、モンテヴェルディの3大オペラ『オルフェオ』『ウリッセの帰還』『ポッペアの戴冠』、カッチーニ『エウリディーチェ』(本邦初演)、ヘンデル『ジュリオ・チェーザレ』など、オペラ創成期からバロックに至る初期のオペラ作品を精力的に取り上げている。
著書『歌の心を究むべし』(アルテスパブリッシング)
古楽アンサンブル「アントネッロ」主宰
-受賞歴-
2005年 第7回ホテルオークラ音楽賞
2015年 第28回ミュージック・ペンクラブ音楽賞(室内楽・合唱部門)
2015年 第14回佐川吉男音楽賞
2019年 第6回JASRAC音楽文化賞
2020年 第50回ENEOS音楽賞 洋楽部門 奨励賞
2020年 第17回三菱UFJ信託音楽賞 奨励賞(詩劇『オルフェオ物語』)
2021年 第53回サントリー音楽賞
ほか
■カウンターテナー:彌勒忠史
千葉大学卒業、同大学院修了。東京藝術大学卒業。佐渡裕指揮『夏の夜の夢』、バッティストーニ指揮『カルミナ・ブラーナ』、市川海老蔵特別公演『源氏物語』などの舞台や、「題名のない音楽会」「関ジャム完全燃SHOW」などのTV番組に出演するなど幅広く活躍。また日本音楽コンクール、東京音楽コンクールなどの審査員を務める。CD『No early music, No life?』(OMF/朝日新聞推薦盤)や著作『イタリア貴族養成講座』(集英社)、『歌うギリシャ神話』(アルテスパブリッシング)など多数。NHKテレビテキスト『テレビでイタリア語』や『ぶらあぼ』『教育音楽』にて記事を連載。イタリア国立フェッラーラ音楽院バロック声楽講師などを経て、現在、国立音楽大学客員教授、日本大学藝術学部非常勤講師。在日本フェッラーラ・ルネサンス文化大使。平成24年度芸術選奨文部科学大臣新人賞をカウンターテナーとして史上初めて受賞。二期会会員。
■カウンターテナー:中嶋俊晴
京都市立芸術大学卒業、東京藝術大学大学院修了。ウィーン国立音楽大学リート・オラトリオ専修およびアムステルダム音楽院修士バロック声楽専攻を満場一致の最優秀栄誉賞付きにて修了。これまでにソリストとしてウィーン・シューベルティアーデ、ユトレヒト古楽音楽祭、プラハの春音楽祭など欧州各地の音楽祭にソリストとして招聘されるなど国際的に活躍の場を広げている。日本音楽コンクール、ブラームス国際コンクール、国際ペティレック現代歌曲コンクールなどで入選入賞を果たし歌曲の分野でも高く評価された。文化庁芸術祭新人賞、五島記念文化賞オペラ新人賞など受賞。ローム ミュージック ファンデーション奨学生、文化庁新進芸術家海外研修員として欧州各地で研鑽を積んだ。
■ソプラノ:中山美紀
神奈川県出身。東京藝術大学卒業、同大学院独唱専攻修了。卒業時にアカンサス音楽賞および同声会賞を受賞。全日本学生音楽コンクール、国際古楽コンクール〈山梨〉、スペイン音楽国際コンクールなどで上位入賞を果たす。第24回ABC新人コンサート音楽賞受賞。これまでヘンデル『メサイア』、J. S. バッハ「ロ短調ミサ曲」『マタイ受難曲』、モーツァルト『レクイエム』「戴冠ミサ曲」、ベートーヴェン「第九」、ロッシーニ『小荘厳ミサ』、マーラー「千人の交響曲」『交響曲第4番』など多くのソプラノ・ソロを務める。近年は古楽アンサンブル「アントネッロ」のソリストとして頻繁に共演。各種コンサートをはじめ、オペラでは『オルフェオ物語』プロゼルピナ、『ジュリオ・チェーザレ』クレオパトラ、『ラ・カリスト』題名役にて出演した。
■ソプラノ:中川詩歩
広島市出身。エリザベト音楽大学演奏学科声楽専攻および同大学院修士課程修了。パリ・エコールノルマル音楽院最高課程高等コンサーティスト科ディプロムを審査員満場一致の首席にて取得。フランスのトゥール地方音楽院や多数のマスタークラスにてバロック声楽を学ぶ。第19回大阪国際音楽コンクール歌曲部門Age-U部門第2位。第21回九州音楽コンクール声楽一般部門審査員特別賞およびANA賞受賞。欧米・アジアの音楽祭などに招聘される。国内外でヴィヴァルディ、バッハ、ヘンデル、メンデルスゾーンなど多くの宗教作品のソリストを務める。オペレッタ『天獄と地獄』『メリー・ウィドウ』出演。広島交響楽団、パリ室内楽センターと共演。近年アントネッロ『メサイア』『マタイ受難曲』『ラ・カリスト』ディアナ役に出演。
■カウンターテナー:新田壮人
国立音楽大学卒業、同大学院修了。イタリアのミラノ市立クラウディオ・アバド音楽院、キジアーナ音楽院のバロック声楽科で研鑽を積む。第28回リッカルド・ザンドナーイ国際声楽コンクール第2位受賞。第4回ベッラーノ国際オペラコンクール第3位受賞。ほか国内外入賞・入選多数。イタリア・ヴェルディホールで行われたミラノ音楽祭にソリストとして出演し、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団(La Verdi)と共演。イタリアのアントニオ・ベッローニ劇場にてカウンターテナーでは初のソロ・リサイタルを行い好評を博す。そのほかフランスのフレネ音楽祭、アントネッロ主催公演『メサイア』『ラ・カリスト』『マタイ受難曲』『聖母マリアの夕べの祈り』に出演するなど、日欧でバロックから現代まで幅広い時代の作品の舞台を経験。
■バリトン:黒田祐貴
東京藝術大学声楽科卒業、同大学院修士課程オペラ専攻修了。第87回日本音楽コンクール第2位、岩谷賞受賞。第20回東京音楽コンクール第3位。日本コロムビアより『Meine Lieder』リリース。兵庫県立芸術文化センターのオペレッタ『メリー・ウィドウ』ダニロ役でオペラ・オペレッタデビュー後、アントネッロ主催オペラ『ジュリオ・チェーザレ』アキッラ役、NISSAY OPERA 2022『セビリアの理髪師』フィガロ役などに出演。ドイツ・リートの研究にも力を注いでおり、2023年よりドイツにて白井光子、ハルトムート・ヘルのもとで研鑽を積む。二期会会員。
■カウンターテナー:眞弓創一
三重県鈴鹿市出身。国立音楽大学声楽科を卒業後、東京藝術大学別科を首席卒業。トスティ歌曲国際コンクールアジア予選大会2010で平城遷都1300年記念賞。第21回みえ音楽コンクール一般の部第1位、三重県知事賞。千葉県市川市文化振興財団第29回新人演奏家コンクール優秀賞。日生劇場主催ニッセイ名作シリーズ2015オペラ『ヘンゼルとグレーテル』魔女役でオペラデビュー。J. S. バッハ「ロ短調ミサ」『ヨハネ受難曲』、モーツァルト『レクイエム』『証聖者の荘厳な晩課』などの宗教曲ソリストを務める。また、北とぴあ国際音楽祭2018で小野寺修二演出のモンテヴェルディ作曲『ウリッセの帰還』エウリーマコ役でテノールとしてもオペラデビューを飾っており、幅広い声域を駆使し様々な時代・ジャンルの音楽への挑戦を続けている。
■テノール:中嶋克彦
福岡教育大学音楽科卒業。東京藝術大学大学院修士課程オペラ専攻修了。同大学院博士課程オペラ専攻修了、博士号取得。2012年より文化庁在外派遣研修員としてドイツに1年間留学、マインツ音楽大学のバロック声楽コースにて研鑽を積んだ。第50回東京藝術大学大学院オペラ定期モーツァルト『コシ・ファン・トゥッテ』のフェルランド役でオペラデビュー。その後、チマローザ『秘密の結婚』(パオリーノ)、モーツァルト『魔笛』(タミーノ)、ロッシーニ『セビリャの理髪師』(アルマヴィーヴァ伯爵)、ヴェルディ『ラ・トラヴィアータ』(アルフレード)『ファルスタッフ』(フェントン)など、また新国立劇場においては、R. シュトラウス『サロメ』、ビゼー『カルメン』、プーランク『カルメル会修道女の対話』などに出演するほか、コンサートや宗教曲のソリストとしても定評があり、清々しい美声と確かな歌唱力で好評を博している。
■メゾ・ソプラノ:山際きみ佳
愛知県立芸術大学大学院修了。野村財団の助成を受け渡伊、ダニエラ・バルチェッローナに師事。トリエステ・ヴェルディ歌劇場『ボリス・ゴドゥノフ』フョードル役にてイタリアデビューを果たし、温かい声で信頼感のある歌手と評され、2021年に同歌劇場『セビリャの理髪師』ロジーナ役に抜擢される。第1回ヴィンチェンツォ・ベッリーニ国際声楽コンクールに入賞、ベッリーニ大劇場にソリストとして出演。オペラでは『フィガロの結婚』ケルビーノ、『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼル、『ディドとエネアス』ディドなどを演じる。また、ベートーヴェン「第九」、モーツァルト『レクイエム』、メンデルスゾーン「讃歌」、ヘンデル『主は言われた』などのソリストも務める。びわ湖ホール声楽アンサンブル・ソロ登録メンバー。
日本舞踊協会主催公演や日本舞踊振興財団主催の国内、国外十数ヶ国での公演、東京文化会館主催「日本舞踊×オーケストラ」公演、文化庁後援のこども向け公演などに多数出演・参加。東京都主催「キッズ伝統芸能体験」や新宿区教育委員会主催「伝統文化理解教育」、芸団協主催ワークショップ、中野区舞踊連盟・中野ZERO共催こども向け教室の講師を務めるなど、日本舞踊の普及活動に積極的に携わっている。
濱田芳通主宰にて1994年結成。以来、「作品が生まれた時のスピリット」を大切に、躍動感、生命力が備わった、音楽の持つ根源的な魅力を追求している。国内外にてCD録音多数。古楽の解釈と演奏において第一線で活躍するグループとして、常にメディアから高い評価を得ている。
――彼らの演奏法は今後流行<モード>となるだろう 仏レペルトワール誌
――日本から発信される新しい古楽の潮流 仏ディアパソン誌
クラシック音楽の既成概念の枠を超えて純粋に「音楽性」を求めるその企画、作品は、クラシック音楽ファン以外からも注目と共感を集めている。
オフィシャル・ウェブサイト https://www.anthonello.com/
オーボエ 小花恭佳/小野智子
リコーダー 大塚照道
ファゴット 長谷川太郎
トランペット 斎藤秀範/大西敏幸/村上信吾/金子美保
ヴァイオリン 天野寿彦/阪永珠水/山本佳輝/高岸卓人/廣海史帆/大光嘉理人/堀内麻貴/遠藤結子
ヴィオラ 多井千洋/佐々木梨花/本田梨紗
チェロ 武澤秀平/永瀬拓輝
ヴィオローネ 布施砂丘彦
リュート 高本一郎
ハープ 伊藤美恵
チェンバロ 上羽剛史
オルガン 谷本喜基
パーカッション 和田啓
武蔵野音楽大学、同大学院で声楽を専攻、のち舞台監督集団「ザ・スタッフ」に所属してオペラスタッフとして活躍。以後、鈴木敬介、栗山昌良、三谷礼二、西澤敬一のもと演出の研鑚を積む。1989年より文化庁派遣在外研修員としてウィーン国立歌劇場にてオペラ演出を研修。帰国後リメイク版『フィガロの結婚』で高い評価を得、二期会公演『三部作』、東京室内歌劇場公演『ヒロシマのオルフェ』、日生劇場公演『笠地蔵』『北風と太陽』で演出力が絶賛され、95年第23回ジロー・オペラ新人賞を受賞。2000年3月には新国立劇場デビューとなった『沈黙』が高く評価され、01年ザ・カレッジ・オペラハウス公演『ヒロシマのオルフェ』では大阪舞台芸術奨励賞を受賞。オペラの台本も手がけ、松井和彦作曲『笠地蔵』『走れメロス』、新倉健作曲『ポラーノの広場』『窓(ウィンドウズ)』、前田佳世子作曲『どんぐりと山猫』などがある。バロック・オペラの演出も数多く手掛けており、「濱田芳通&アントネッロ」とのタッグは本作で4度目となる。国立音楽大学招聘教授、洗足学園音楽大学客員教授、大阪音楽大学客員教授、大阪教育大学講師、沖縄県立芸術大学講師、常葉大学短期大学部音楽科客員教授。
サントリーホール
0570-55-0017
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