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若きプロフェッショナルたちへ

「サントリーホール アカデミー」トピックス

オペラ・アカデミー

サントリーホール オペラ・アカデミー
プリマヴェーラ・コース第7期生募集

※募集は終了しました

サントリーホール オペラ・アカデミーは、学業期を終えて世界にはばたくプロフェッショナルを本気で目指し、真摯に音楽に向き合う若き声楽家およびピアニストを対象に、その成長と成熟を図り、無償で学べる“研鑚の場”とさまざまな“演奏の場”を提供します。
1993年に発足した本アカデミーは、世界的な指揮者やコレペティトゥア、歌手によるレッスンを受けるのみならず、アカデミーのメンバー同士が互いのよき「耳」となり、歌を聴いて意見を述べることで啓発しあう研修会のスタイルが大きな特徴となっています。
2010年にサントリーホール室内楽アカデミーが開講したのを機に、2011年秋より、本アカデミーも「サントリーホール アカデミー」の一部門となりました。元世界的テノール歌手で指揮者・声楽指導者のジュゼッペ・サッバティーニをエグゼクティブ・ファカルティに迎え、基礎的なテクニックの習得を目指す「プリマヴェーラ・コース」と、同コース修了生がさらに深い音楽表現を磨くための「アドバンスト・コース」の2コースを展開しています。これまでに、コンクール入賞あるいは国内外のオペラ・プロダクションで活躍する修了生を数多く輩出しています。

ジュゼッペ・サッバティーニ率いる「サントリーホール オペラ・アカデミー」動画(2016年制作) YouTube

ジュゼッペ・サッバティーニ
ジュゼッペ・サッバティーニ
サッバティーニによるレッスン
サッバティーニによるレッスン

募集要項

研修期間

2023年7月〜2025年7月

※上記期間に継続して研修を受けられることを参加条件とする。

募集部門

声楽各パート、ピアノ 各若干名

応募資格
  • 音楽大学またはそれに準じる専門性を有する大学卒業程度(満18歳より応募可)〜満28歳まで(2023年6月末現在)
応募期間

2023年6月1日(木)〜6月20日(火)必着

選考方法

第1次選考:書類審査
第2次選考:実技審査(実技日程:2023年7月9日(日)、10日(月)のうちいずれか一日)
第3次選考:模擬レッスン・面接(2023年7月12日(水)、13日(木)の両日)

※会場:サントリーホール内
※審査員:オペラ・アカデミー・ファカルティ

詳細は下記PDFファイルの「募集要項」をご覧ください。

オペラ・アカデミー 募集要項・申込用紙
(PDFファイル 508KB)

送付先

〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1
サントリーホール 企画制作部「オペラ・アカデミー 受講生募集」係

受験料

無料(交通費等、参加に必要な経費は自己負担)

受講料

無料(交通費は自己負担。教材等、実費負担となる場合あり)

お問合せ

サントリーホール 企画制作部 オペラ・アカデミー事務局
TEL 03-3505-1010(平日11時〜18時、休館日5月16日・6月19日を除く)/FAX 03-3505-1007

注意事項

新型コロナウイルス感染症の影響により、審査あるいは研修会に関して急な変更が生じる可能性がありますので、あらかじめご了承の上ご応募ください。

応募書類は返却いたしません。
審査の内容についての個別のお問合せはご遠慮ください。

講師プロフィール

エグゼクティブ・ファカルティ

ジュゼッペ・サッバティーニ

1993年にサントリーホールにオペラ・アカデミーが設立されてから、30年が経ちました。創立メンバーとしてこのアカデミーには大きな愛着を持っています。歌唱法の極意は、”技術は歌の表現に奉仕するもの”、”歌は言葉と音楽の両方の意味を表現すること”、この二つを実践することだと私は思っています。それを一緒に学んで行くことができれば幸いです。

世界的テノール歌手の活動を経て指揮者・声楽指導者に転向。指揮ではヨーロッパ、日本を中心に世界各地で活動し、マリエッラ・デヴィーアら一流歌手と共演。声楽指導者としては、母校のサンタ・チェチーリア音楽院(ローマ)やヴェルディ音楽院(ミラノ)、イタリア国立ラティーナ音楽院などで教鞭を執るほか、主要な国際コンクールの審査委員を歴任。2023年9月開催のアルフレード・クラウス国際声楽コンクールでは、審査委員長を務める予定。プッチーニ音楽祭アカデミー(トッレ・デル・ラーゴ)マスタークラス講師。ローマ歌劇場ユース&児童合唱団指揮者。

コーチング・ファカルティ

声楽家は、自らの歌声を一生聴くことができません。だからこそ自分の代わりに聴いてくれる、信頼できる「耳」を持つことがとても大切だと、私たちは考えます。発足以来、我々が理念に掲げている「お互いの耳になる」ことを前提に、「全員先生、全員生徒」の立場で、広く声楽全般の勉強に取り組んでいます。それぞれが得意とする専門分野はもちろんのこと、不得意分野においても、共に聴き合い、考えを語り合いましょう。そして研鑽を積み、技芸を高めていきましょう。

©Akira Muto

天羽明惠(ソプラノ)

東京藝術大学卒業。文化庁派遣芸術家在外研修員としてシュトゥットガルトに留学。1995年ソニア・ノルウェー女王記念第3回国際音楽コンクール優勝。その後ドイツを拠点とし、ヨーロッパ各地の歌劇場や音楽祭に出演。ヘンデルから現代オペラまで幅広いレパートリーを持ち、数多くの公演で主要な役を演じている。ソリストとしても、サヴァリッシュ、デュトワ、小澤征爾らの指揮で国内外のオーケストラと共演。超絶的なコロラトゥーラとリリックな声をあわせ持ち、内外で高い評価を得ている。ドイツ歌曲や近・現代歌曲を得意とし、2020年にはCD 『R. シュトラウス:4つの最後の歌』をリリース。1995年第6回五島記念文化賞オペラ新人賞、99年度アリオン賞、2003年第14回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。日本ロッシーニ協会運営委員。

野田ヒロ子(ソプラノ)

東京音楽大学卒業、同大学研究生修了。東京国際声楽コンペティション優勝。1998年ブダペスト国際声楽コンクール第2位。ハンガリー国立劇場『ラ・ボエーム』ミミ役でオペラ・デビュー。第38回日伊声楽コンコルソ優勝。2003年藤原歌劇団公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』でヴィオレッタ役に抜擢され絶賛を博した。以後、『カルメン』ミカエラ役、『こうもり』ロザリンデ役、『道化師』ネッダ役、『アイーダ』『トスカ』題名役などで好評を博している。また、宗教曲などのソリストとしても活躍。その豊かな音楽性とコントロールされた歌唱は高く評価されている。藤原歌劇団団員。東京音楽大学非常勤講師。

©Ribaltaluce

櫻田亮(テノール)

東京藝術大学大学院修士課程修了。イタリアのボローニャ音楽院に学ぶ。2002年ブルージュ国際古楽コンクール第2位(声楽最高位)。ソリストとしての多彩な活動に加え、イタリア初期バロック・オペラのスペシャリストとしてヨーロッパ各地で活躍。国内では01年新国立劇場『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオ役、06年サントリーホール ホール・オペラ®『トゥーランドット』ポン役、08年北とぴあ国際音楽祭『騎士オルランド』メドーロ役など多数の公演に出演。バロックから古典派の作品をレパートリーとし、その端正かつ正確な歌唱で好評を博している。日本イタリア古楽協会運営委員長。二期会会員。東京藝術大学教授。

今尾滋(テノール)

東京藝術大学大学院博士課程修了。ブダペスト国際声楽コンクール・ファルスタッフ部門第2位(最高位)。文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリアに留学。長くバリトンとして活動していたがニコラ・ルイゾッティの勧めでテノールに転向。2010年に『ヴァルキューレ』のジークムントを歌って再デビューした。以後ジークフリート(あらかわバイロイト)、イズマエーレ(二期会)、アイゼンシュタイン(サントリーホール)、ヘロデ(二期会)などを歌い、第二のキャリアを着実に築いている。二期会会員。日本声楽アカデミー会員。東京藝術大学および国立音楽大学非常勤講師、福島大学教授。著書(共著)に『アリアで聴くイタリア・オペラ』(立風書房)。

増原英也(バリトン)

東京藝術大学大学院修士課程修了。2008年『ファルスタッフ』フォード役でオペラ・デビュー。以後、『チェネレントラ』『アルジェのイタリア女』『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』『リゴレット』『仮面舞踏会』『シモン・ボッカネグラ』『ラ・ボエーム』『蝶々夫人』など多数のオペラで主要な役を演じる。10年よりイタリア留学。パルマのテアトロ・レージョでは『結婚手形』ズルック役、韓国大邱オペラフェスティバルでは『ドン・ジョヴァンニ』レポレッロ役で出演。14年イタリア国立パルマ音楽院 アッリーゴ・ボーイトを最高位で修了後、帰国。日生劇場『セビリアの理髪師』バルトロ役、二期会『トスカ』スカルピア役を務める。ヴォイストレーナー、合唱指導者としても活躍中。二期会会員。

古藤田みゆき(ピアノ)

日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。ピアノを村上明美、永野美佐子、伴奏法を岡田知子、松井和彦、森島英子に師事。東京二期会、藤原歌劇団などのオペラ団体で音楽スタッフとして経験を積む。1993年から2010年までサントリーホール ホール・オペラ®のチーフ音楽スタッフを務め、世界的な指揮者や歌手から厚い信頼を得た。国内外のコンクール、音楽祭、マスタークラスにも招かれている。また、オーケストラ・パートをピアノ一台で演奏するオペラ全曲公演に数多く出演するほか、声楽の共演者として、リーダーアーベントをはじめリサイタルやコンサートでも活躍している。22年、NHK「クラシック倶楽部」出演。

森田学(言語学/音楽学)

東京藝術大学卒業。バス歌手として、カルロ・フェリーチェ劇場アウディトーリウム『コジ・ファン・トゥッテ』ドン・アルフォンソ役でデビュー。これまでセルバンテス芸術祭『夕鶴』惣ど役、セヴラック音楽祭『風車の心』粉挽きの老人役などに出演した。また2019年にはトラエッタ音楽祭に招聘教授として招かれヴェストラウト歌曲を演奏し、Degressione MusicよりCDが発売されている。1997年よりボローニャ大学大学院やパガニーニ研究所で研究活動を行い、現在は後進の指導(舞台発音発声)にあたっている。『イタリアのオペラと歌曲を知る12章』(東京堂出版)、『イタリアの詩歌』(三修社)、『イタリア語のルール』(白水社)など、著書・翻訳書が多数ある。昭和音楽大学准教授。

〈 アドバンスト・コース第5期修了 〉 2023年7月

  • ソプラノ:岡 莉々香、萩野久美子
  • テノール:石井基幾

〈 プリマヴェーラ・コース第6期修了 〉 2023年7月

  • ソプラノ:潟 美瞳、髙橋茉椰
  • メゾ・ソプラノ:牧羽裕子
  • バリトン:石本高雅
  • ピアノ:横山 希(第5期より継続)

アカデミー修了生の声

保科瑠衣
(第1期修了、ソプラノ)

「オペラ・アカデミーでは、歌の技術だけではなく様々なことを教えていただきました。アカデミー修了後の今でも、ファカルティの皆様からいただいた言葉やアドバイスが辛い時に壁を乗り越える助けになっています。」

林 眞暎
(第1期修了、メゾ・ソプラノ)

「アカデミーでは、オペラ歌手に必要なすべての基礎だけでなく、歌手一人ひとりに適した応用の仕方や、自分の意思でどう表現をし声をどう活かすか"考えること"を特に指導していただきました。」

迫田美帆
(第2期修了、ソプラノ)

「世界の名だたる劇場で歌ってきたサッバティーニ先生の求める音楽は世界レベルで、レッスンでは1音たりとも妥協が許されません。発声の基本から、楽譜の読み方、発語・表現の仕方まで多くのことを学びました。このアカデミーで過ごした4年間、私にとってはイタリア留学に匹敵するほどの価値があったと思っています。」

大田原 瑶
(第3期修了、ソプラノ)

「オペラ・アカデミーでは、今イタリアでより高度な勉強をするために必要なイタリア語や基本的なテクニックを徹底的に叩き込まれました。海外ではこのように根気強くゼロから勉強できる場は無いので、日本にいながらこのような経験ができた事が誇らしいです。」

金子 響
(第3期修了、ソプラノ)

「発声や表現のテクニックはもちろんのこと、自分自身や一緒に勉強する友人、先生方の発声や演奏を耳を研ぎ澄ませて聴き、分析し、考えるということもあわせて鍛えていただきました。このアカデミーでの4年間の貴重な経験は、私の中核にあり続けています。」

春山(細井)暁子
(第3期修了、メゾ・ソプラノ)

「私にとってサントリーホール オペラ・アカデミーは、発声について分析的に考えるきっかけを与えてくれた場所であり、この視点は長く歌っていくために非常に大きな財産、そして道標だと感じています。」