サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン 2025
CMGオープニング 堤 剛プロデュース 2025
堤 剛、上野通明、北村 陽、笹沼 樹(チェロ) メッセージ

名実ともに日本を代表するチェリスト 堤剛のプロデュースで毎年お届けしている、CMGのオープニング公演。今回は、燦々とした個性を放つ気鋭の奏者たち、堤剛、上野通明、北村陽、笹沼樹の4名が集うチェロ・アンサンブルをお楽しみいただきます。
クレンゲルのようなオリジナル作品からチェロ4本によるアレンジものまで、また4人の中から2人の組み合わせによる様々なデュオにもご期待ください。4人のチェリストに公演の聴きどころや意気込みを語っていただきました。

堤 剛 (チェロ/サントリーホール館長)
チェンバーミュージック・ガーデンで、初めてチェロ・アンサンブルをお届けできることを心から楽しみにしています。今回共演するのは、将来を嘱望される3人の若手チェリストたちです。いずれもスケール大きく成長し、国内外で活躍の場を広げている姿に、大きな喜びを感じています。
このたび、身に余る光栄ながら文化勲章を賜り、演奏活動のみならず後進の指導を通じた文化芸術への貢献を評価していただきました。一緒に演奏する中で私自身も新たな刺激を受け、そこから新しい価値が生まれる予感がしています。
チェロ・アンサンブルは、楽器の可能性が存分に引き立てられる魅力的な編成です。「G線上のアリア」や「フィガロの結婚」序曲といった親しみ深い作品から、チェロの魅力が際立つオリジナル作品まで、多彩なプログラムをどうぞ心ゆくまでご堪能ください。
*堤 剛(チェロ) プロフィール

上野通明 (チェロ)
この度は、サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデンに出演させていただけることを心から嬉しく思います。日本を代表するチェリストである堤剛先生をはじめ、笹沼樹さん、北村陽さんという素晴らしいチェリストの皆様と同じ舞台で演奏できることを、とても光栄に感じています。
チェロ・アンサンブルの魅力は、同じ楽器でありながら奏者や楽器ごとの個性が重なり合い、多彩で豊かな音色が生まれる点にあります。今回のプログラムでは、バッハやモーツァルトの名曲に加え、クレンゲル、グリュッツマッハー、ゴルターマン、ポッパーといった、チェロの特性を熟知した歴史的なチェリストたちの作品も取り上げます。彼らが遺した音楽をどのように現代のチェリストたちで蘇らせることができるか、大きな挑戦であると同時に非常に楽しみでもあります。
チェロの深い魅力と、アンサンブルの醍醐味を存分に味わっていただけるよう、共演者の皆様と共に心を込めて演奏に臨みたいと思います!
*上野通明(チェロ) プロフィール

北村 陽 (チェロ)
堤剛先生と共演させていただける幸せと、憧れの先輩方との共演に胸が高鳴ります。堤先生のレッスンや、舞台で先生の音楽に接すると、いつも新しい音楽の扉を開いてくださる特別な時間が流れます。先生の音楽は、自然な呼吸とともに音楽への愛や情熱が、泉のように湧き上がります。 笹沼さん、上野さんとは、これまでに何度か同じ舞台に立たせていただいています。お二人ともソリストとしてはもちろん、アンサンブルもとても素晴らしい演奏家なので、どのような音楽になるのか楽しみです。
チェロは倍音の響きが多い楽器なので、聴いてくださる皆様にも、全身で音楽を感じていただけるのではないでしょうか。また、チェロカルテットは、どのパートであっても低音から高音までを担うことができるので、いろいろなパートからメロディやハーモニーが聴こえてきて、その調和の美しさや、音色の個性を楽しんでいただくことができます。 皆様に、チェロの新しい魅力をお伝えできればと思います。
*北村 陽(チェロ) プロフィール

笹沼 樹 (チェロ)
楽器が持つ幅広い音域によって、変幻自在に音楽を作ることができるチェロ・アンサンブルの演奏会は、いつも会場がお祭りのような雰囲気になります。今回のプログラムを見るとわかるように、バッハやハイドン、モーツァルトの作品を、往年の名チェリストが編曲したものが多くあります。いつの時代もチェリストはチェロアンサンブルが好きだったのでしょうし、彼らがアンサンブルを楽しんでいる様子が思い浮かびます。
ゴルターマン、グリュツマッハー、ポッパーは、チェリストにとっては彼らの練習曲等の作品で小さい頃から馴染みのある名前です。なんでこんなに難しいのだろうと絶望したことも度々あります。しかし、チェリストによるチェリストのための作品は、しっかり真摯に向き合えば実は手に馴染むように書かれているのです。少なくとも、まだ練習を始めていない現時点ではこんな楽観的な気持ちで筆を進めています。
とにかく、この究極のプログラムを、私のメンターである堤剛館長、同世代の大切な仲間である上野さん、北村さんと演奏するのが待ちきれません。
*笹沼 樹(チェロ) プロフィール
