2012年結成、17年のCMGで日本デビューを果たしたヘーデンボルク・トリオ。ザルツブルクに生まれた三兄弟のグルーヴ感と音楽観を持ち、ウィーン・フィル奏者を務める弦楽器と才覚あふれるピアノで、ウィーンならではの音楽を聴かせます。人生の一部をウィーンで過ごしたハイドン/ベートーヴェン/ブラームスの作品を取り上げたCMG2017のプログラムを経て、今回の濃密な2回公演は、ベートーヴェンとブラームスの名曲を組合せる構成となりました。
特に今回演奏するベートーヴェンの第5番「幽霊」やブラームスの第3番は既にCDリリースされており、「今後必ずやウィーンを代表するピアノ・トリオと評価されるに違いない豊かな将来を十分に予想しうる」「豊かな歌心と兄弟ならではの緻密なアンサンブルに若々しい華やぎと厚みのある響きを加えた好演」(いずれもレコード芸術誌)との高い評価を得ており、その実演に期待が高まります。そして、ブラームス本人とも親交のあったキルヒナー編曲による、弦楽六重奏曲第1番のピアノ三重奏版はとっておきの逸品。作曲家自身が公認した名アレンジで、六重奏の重厚なサウンドはそのままに、ピアノの華やかさも加わって、作品のディテールに濃淡が生まれます。ぜひ貴重な機会をお聴き逃しなく。
新型コロナウイルス感染症に係る入国制限措置につき、ヘーデンボルク・トリオの公演は6月20日(日)・6月21日(月)に行うことが不可能となり、6月26日(土)・6月27日(日)に延期となります。
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