伊藤若冲・円山応挙・谷文晁・原在中など18世紀に京や大坂、江戸で活躍した15名の著名な絵師たちの絵をおさめた画帖。末尾の文章によると、この画帖を編んだのは「梅隠川民和」という人物(大坂の絵師・合川珉和か)で、10数年かけて集めたコレクションから粋を選んで豪華な装丁にまとめたものだという。異なる画派の個性あふれる作品群を同時に見て楽しむことができる優品で、当時の画壇や文化人のネットワークを考える上で貴重なものだ。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)