しろじ べにきせ かちょう じんぶつもん ふたつき つぼ
中国絵画に、宮廷女性の風俗を題材にした仕女図というジャンルがある。この壺は、乳白色ガラスにローズ系の紅色ガラスを被せ、胴部に設けた三つの窓枠に異なる仕女図を配している。梅の樹の下で読書をする者、咲き誇る海棠の下で横笛を吹く者、また牡丹の花をめでる者と、いずれも教養豊かでたおやかな女性の姿には、芳しい香りが漂うかのようだ。蓋のつまみは花弁を削り出し、高台は紅色ガラスを円形に削り取っている。(『ガレも愛した―清朝皇帝のガラス』、サントリー美術館、2018年)
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