むらさきいろきっこうもんきりこはち
中国ガラス工芸史上、飛躍的な発展を遂げたのは、清王朝に入ってのこと。康熙35年(1696)、第四代康熙帝が紫禁城内に皇帝のためのガラス工房を設置したのが契機となり、第六代乾隆帝の治世には栄華を極めた。本作は、高台に「大清乾隆年製」との堂々たる銘が彫られた切子鉢。四段にそれぞれ二十五個の亀甲文が整然と並ぶ。ササン朝ペルシャ製のカットガラス碗の影響が、シルクロードによって中国に伝わり、継承されたことを示す例である。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)
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