二連瓶(G29-1)、双把手付二連瓶(G28-1)、双把手付二連瓶(遠山記念館)、双把手付二連瓶(岡山市立オリエント美術館)は吊手のないタイプの二連瓶です。胴体の基本的な形態は同じですが、細部の作りはそれぞれ異なります。二連瓶(G29-1)、双把手付二連瓶(G28-1)には本体に糸状の巻き付け装飾が施されていますが、双把手付二連瓶(遠山記念館)、双把手付二連瓶(岡山市立オリエント美術館)にはありません。双把手付二連瓶(G28-1)、双把手付二連瓶(岡山市立オリエント美術館)は左右両側面の口縁付近に三角形の把手が付き、双把手付二連瓶(遠山記念館)では胴中央付近から口縁に向かって波状の貼り付け装飾が施されています。 また、口縁部にも作り方の違いを見ることができます。双把手付二連瓶(G28-1)は2つの口を分ける壁が口端より一段低くなっていますが、これは道具で挟んだ一よりも手前(吹き竿に近い位置)で切り離したからです。それ以外は口端と壁の高さが同じなので、道具で挟んだ部分に合わせて吹き竿から切り離したとみられます。(『吹きガラス 妙なるかたち、技の妙』、サントリー美術館、2023年)
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