こうめ ひきふね どおり せっけい
現在の墨田区向島付近にはかつて曳舟川が流れていました。川沿いの通りは向島の寺社を訪れる人々のため茶屋が賑わったと言います。画面には淡い太陽光が反射する雪景が広がり、ふたりの女性が何事か話しています。女性の濃色の衣服や遠景の甘酒売りの赤色がアクセントになっています。一見、江戸時代の光景にも見えますが、右の女性が手に持つのは洋傘です。光線画は夜景に注目が集まりがちですが、雪景も情緒溢れる魅力を有しています。(『リニューアル・オープン記念展Ⅲ 美を結ぶ、美をひらく。』、サントリー美術館、2020年)
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