ふうきぐさ
水野年方(1866-1908)は月岡芳年門下の浮世絵師で、日本画家としても活躍しました。画面には、太湖石の隣に牡丹が咲き誇り、蝶の舞う庭園を、華麗なドレスをまとった女性たちが散策する場面が描かれています。婦有喜倶菜(ふうきぐさ)、すなわち富貴草とは、美人の比喩にも用いられる牡丹の異名です。明治時代以降もさまざまな浮世絵師が活躍し、江戸時代に劣らぬ非常に豊饒な錦絵の世界が展開しました。(『リニューアル・オープン記念展Ⅲ 美を結ぶ、美をひらく。』、サントリー美術館、2020年)
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