かつらつけ そくはつ ずかい
ドレスを着た束髪の女性たちを画面の中心に置き、周囲に複数の束髪の図と結い方の説明を配した三枚組の錦絵。右図は「下ゲ巻」「上ゲ巻」「少女の下髪」、中央図は「半結び」「マガレイト」「イギリス結下ゲ」、左図は「三ツ割」「渡辺巻」「英吉利結」「和嵜結」「同變形(おなじくかわりがた)」となっており、各図全てに題名が記されていることから、セット売りではなく、好みの髪型が載っているものを選んで購入したものと思われる。束髪や帽子は切り取って女性に被せ、髪型のイメージを膨らませることができる仕組みになっている。束髪の髪飾りには花やリボンなどが使われ、本作でも束髪や帽子のアクセントとなっている。西洋風の装飾を施した花瓶や椅子、洋書などが描き込まれており、西洋化が報復や髪型だけでなく、生活全般に影響を与えている様子がうかがえる。(『リニューアル・オープン記念展Ⅰ ART in LIFE, LIFE and BEAUTY』、サントリー美術館、2020年)
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