しょうがつふうぞくず びょうぶ
広々とした邸内と庭先で、羽根突き、手鞠、貝合わせ、楊弓など、正月にふさわしい遊びを楽しむ人々の様子を描く。画面の中心には、人々が揃いの着物を着て輪になって踊る姿がバランスよく配置されている。輪の中心には、天狗の面をかぶり葉団扇を手にした者や、笛、鼓、太鼓を手にした囃子方がおり、躍りを盛り上げている。座敷では、琴や囲碁が目立つ位置に描かれており、中国の士君子のたしなみであり、日本でも中世以降に画題として好まれた「琴棋書画」を意識したかのような描写が見出せる点でも興味深い作例である。(『リニューアル・オープン記念展Ⅰ ART in LIFE, LIFE and BEAUTY』、サントリー美術館、2020年)
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