おくにかぶきず びょうぶ
阿国歌舞伎の創始者とされる出雲の阿国の舞台姿を描く。阿国は京都の北野神社社頭に舞台を設け、男装で歌舞伎踊りを演じ、人気を得た。本図はその北野神社社頭での様子と推測される。太刀を腰に差した舞台の阿国は、茶屋のかかにたわむれかけている。そこに道化役の猿若も加わり、有名な「茶屋遊び」の場面が展開する。木戸の付近には「湯女図」(MOA美術館蔵)に良く似た女性像が描かれ、図様の受容を考える上で興味深い。(『夢に挑む コレクションの軌跡』、サントリー美術館、2011年)
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