あからく ちゃわん めい じゅくし
本阿弥光悦の孫の本阿弥光甫が綴った『本阿弥行状記』によれば、光悦は元和元年(1615)に徳川家康から洛北・鷹峯の地を拝領した後に作陶を始めたとされる。光悦は楽焼の樂家二代常慶や三代道入らの助力を得て釉薬の調合や焼成を行っていたことが知られ、その作風は楽茶碗の型にとらわれない自由さがある。本作は丸く豊かに張った丸い形の赤楽茶碗で、丈の低い手づくねによる歪んだ姿、胴に沈み込んだ低い高台は熟柿の名にふさわしい。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)
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