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流行束髪くらべ だるまかえし ひやうご おしやこ おたらひ(前)

りゅうこう そくはつ くらべ だるまかえし ひやうご おしやこ おたらひ まえ

数量・員数
大判錦絵
寸法(単位cm)
縦35.6 横24.0
制作年代
明治時代   19世紀   明治18年   1885年

 《流行束髪くらべ》は女形を演じる歌舞伎役者たちに、流行りの束髪をさせた姿を描くシリーズ。各図とも四人の役者を取り上げており、役者の背後にはそれぞれの紋が配される。No.131(《流行束髪くらべ だるまかえし ひやうご おしやこ おたらひ(前)》)とNo.132(《流行束髪くらべ だるまかえし ひやうご おしやこ おたらひ(後)》)は対となっており、髪を達磨返しに結った尾上菊五郎、兵庫髷の坂東家橘、御蝦蛄(おしゃこ)の市川九蔵、御盥(おたらい)の尾上多賀之丞を、正面と背面から描き分けている。No.133(《流行束髪くらべ 伊吉利下結び まがれいと 上げまき 下げまき》)はいずれも洋装で、イギリス結び下結びの市川團十郎、マガレイトの助高屋高助、上げ巻の中村宗十郎、下げ巻の中村芝翫翫を描く。No.134は(《流行束髪くらべ 下げみすじ じれつた結び しなんむすび くしまき》)は下げ三すじの中村福助、じれった結びの市川左團次、シナン結びの片岡我童、櫛巻きの市川権十郎となっている。兵庫髷などの伝統的な日本髪も多く取り上げており、和風と西洋風の束髪を競い合わせる趣向であったのだろう。発行されたのは婦人束髪会の設立年と同じ明治18年(1885)であり、浮世絵の人気画題である役者絵に、最新の流行をいち早く取り入れている。(『リニューアル・オープン記念展Ⅰ ART in LIFE, LIFE and BEAUTY』、サントリー美術館、2020年)

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