さんさいばち
黄・緑・紫の叢雲文で飾った三彩の鉢。胴はおおらかに膨らみながら腰下で絞り、優美な姿を見せる。なぜか見込の底は鋭く下方へ尖り、それに合わせて高台の兜巾も尖っている。中国清代に作られた素三彩の鉢を写したものとみられるが、単純な模倣にとどまらず、木米自身の解釈が加えられたものとなっている。高台内に赤色で「金城精製」の銘が記され、木米が金沢に招かれ、春日山に窯を築いた文化4~5年(1807-1808)頃の作とわかる。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)
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