かえで きく きり まきえ すずりばこ
ほぼ正方形・被蓋造の硯箱で、蓋表に面取を施す。見込の中央に下水板、左右に同形の懸子を入れ、下水板に銀製鍍金の丸形水滴と硯を置く。黒地に一株の楓の木を描き、三方から菱形を組み合わせた雲を覗かせ、雲の上に桐紋と、八重菊・裏菊の紋を散らす。楓の木は金平蒔絵に絵梨地・針描を交えた高台寺蒔絵の技法によるが、梨地の雲に散らした菊桐紋に薄肉高蒔絵を交えるのが珍しい。蓋裏は詰梨地に菊と女郎花を薄肉高蒔絵、小さな露が置く芒を付描で描いている。奇抜な構図と紋を散らす文様構成が、豪奢な桃山の気風を伝える。(『NHK大河ドラマ特別展 天地人―直江兼続とその時代―』サントリー美術館ほか、2009年)
作品名、作者名、制作地・様式などのキーワードで収蔵品の検索ができます
CLOSE
閉じる
2025年 1月
2025年 2月
2025年 3月
2025年 4月
2025年 5月
2025年 6月
2025年 7月
2025年 8月
2025年 9月
2025年 10月
2025年 11月
2025年 12月
COPYRIGHT © SUNTORY FOUNDATION FOR THE ARTS.
ALL RIGHTS RESERVED.