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コレクションデータベース

楓菊桐蒔絵硯箱

かえで きく きり まきえ すずりばこ

数量・員数
一合
寸法(単位cm)
幅22.5 奥行24.5 高6.0
制作年代
桃山時代   17世紀初初

ほぼ正方形・被蓋造の硯箱で、蓋表に面取を施す。見込の中央に下水板、左右に同形の懸子を入れ、下水板に銀製鍍金の丸形水滴と硯を置く。黒地に一株の楓の木を描き、三方から菱形を組み合わせた雲を覗かせ、雲の上に桐紋と、八重菊・裏菊の紋を散らす。楓の木は金平蒔絵に絵梨地・針描を交えた高台寺蒔絵の技法によるが、梨地の雲に散らした菊桐紋に薄肉高蒔絵を交えるのが珍しい。蓋裏は詰梨地に菊と女郎花を薄肉高蒔絵、小さな露が置く芒を付描で描いている。奇抜な構図と紋を散らす文様構成が、豪奢な桃山の気風を伝える。(『NHK大河ドラマ特別展 天地人―直江兼続とその時代―』サントリー美術館ほか、2009年)

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