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コレクションデータベース

淀城男山蒔絵櫛

よどじょう おとこやま まきえ ぐし

数量・員数
一枚
形状・材質技法
角形、角棟。木台(柞か)。透漆地、金蒔絵。
寸法(単位cm)
縦5.5 横9.5 厚0.5
制作年代
江戸~明治時代   19世紀

 歯を含む櫛の全面に、淀城の天守、淀川沿いの城壁に回る水車を描く。左側の遠景に見えるのは古来の歌枕・男山である。表裏でほとんど同じ図様に見えるが、一面は男山の上に金色の月が昇っているので夜とわかる。一方で、もう片面は赤色の太陽であるため日中であり、男山の麓には鳥居の姿も隠れるように見えている。これは男山の山頂に鎮座する石清水八幡宮の存在を暗示したものでろう。山城国の新旧の名所を取り合わせ、櫛の表裏で自時刻の移ろいを表現した心憎いデザインである。(『歌枕 あなたの知らない心の風景』、サントリー美術館、2022年)

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