きくすい まきえ とくり
細く絞った頸から、ふっくらとやわらかな膨らみを見せる胴にかけて、平蒔絵と絵梨地、針描によって蒔絵を施した徳利である。文様は、菊に流水を取り合わせた菊水文様で、流水から菊花が半分覗くのは、菊水文様の典型である。そのほか、葦や沢瀉、双葉葵などの水草、水流の制御や護岸のための蛇籠が描かれている。流水の線は細く流麗に引かれるが、流れは大きくうねって飛沫をあげ、蛇籠に当たって波頭を立てるほどの急なものである。菊水文様の徳利は、長寿の霊薬としての酒を注ぐ意味合いを持ち、慶事の酒宴に華を添えた。(『水―神秘のかたち』サントリー美術館、2015年)
作品名、作者名、制作地・様式などのキーワードで収蔵品の検索ができます
CLOSE
閉じる
2025年 1月
2025年 2月
2025年 3月
2025年 4月
2025年 5月
2025年 6月
2025年 7月
2025年 8月
2025年 9月
2025年 10月
2025年 11月
2025年 12月
COPYRIGHT © SUNTORY FOUNDATION FOR THE ARTS.
ALL RIGHTS RESERVED.