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コレクションデータベース

鍍金竜文螺鈿説相箱

数量・員数
一合
寸法(単位cm)
36.2×27.0×25.9
制作年代
江戸時代

 説相箱とは、仏教の法会に必要な品々を収めるための蓋無しの箱です。本作では、同じ作りの箱が2段重になっています。それぞれの箱は、側面中央に界という線が廻り、界の上が身、界の下が台という構造です。  身の中央には格狭間という装飾が施され、その内側に龍の金具が付いています。計8匹の龍は、仏法を守護する八大龍王になぞらえたものと思われます。龍の左右を飾るのは、インドの武器を起源にもつ羯磨や三鈷杵という密教法具です。台には、仏教のシンボルである蓮華の金具が付いた格狭間が施されています。  さらに注目したいのは地文です。輪繋ぎ文を透し彫りした金属板の下に、螺鈿という技法によって、貝の小片が密に蒔かれているのです。仏教的なモチーフをふんだんに盛り込み、メタリックかつオーロラ色の輝きを放つ姿に圧倒されます。(『サントリー美術館 開館60周年記念展 ざわつく日本美術』、サントリー美術館、2021年)

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