のし もよう つつがき ふとんじ
贈答における祝意を表す熨斗の飾りは、本来鮑の肉を薄くはぎ、引き延ばして乾燥させたものを包んで用いた。「延し」が延寿に通じて吉祥文様とされた。大別すると包熨斗と束熨斗の二種がある。包熨斗は儀礼的折形といわれ、熨斗紙を折って形を作る、いわゆる折熨斗で、束熨斗の一種である暴れ熨斗は勢いを感じさせる動的な意匠である。この作品は地を濃い藍色に、熨斗の表裏を薄い藍色と白上げにしている。白上げの地には牡丹と菊、桜と梅、そして宝珠、雲、波を配している。(『日本を祝う』サントリー美術館、2007年)
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