ちゃどうぐ もよう つつがき ふとんじ
茶の湯の釜を中心に据え、周囲に牡丹をあしらった花入れや茶道具を散らした蒲団地。多くの道具を描くことで、豊かさへのあこがれ、願望を表現しているものと思われる。この種の意匠は、出雲や伊予・讃岐などに作品が多く残っているため、茶道の盛んな地で好んで作られたのであろう。濃淡二色の藍と白上げで表現されたのは、風炉・釜と花入れの他、茶臼・茶筌・五徳・炭・釜敷き・聞香炉・巾着・如意?と思われる。こうした器物を散らす筒描の文様は、茶道具だけでなく、華道や煎茶道のものも見られる。(『筒描―幸を祈る藍、福を招く布』、サントリー美術館、2003年)
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