こい の たきのぼり もよう つつがき ふとんじ (おもだかどもえもんいり)
蒲団用の大きな布地全体を使い、鯉が滝を登るすがたを大胆に染めだした筒描。紙筒に入れた糊を絞り出して模様を描いた布地を藍甕に入れ、糊が置かれていない部分が藍色に染められた後、糊を洗い流すことで模様が布地本来の白色で現れる技法。この意匠は中国黄河の龍門という急流を登りきった鯉は龍に化すという、中国の登竜門の故事を基としている。鯉は立身出世を表す魚として好まれ、男子出生の祝いに好んで使われる。(『水と生きる』、サントリー美術館、2007年)
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