みみつき はないれ
信楽に隣接する三重県上野市周辺の伊賀焼は、16世紀末から17世紀初、歪みを伴う破格の器形と、自然釉の釉膚と素地の焦げを生かした重厚な陶器を焼く。特に花生に名作が多く、この花生もその1点である。鍔状の口は四方に開き、歪みながら少し立ち上がる。太い頸に2条の浅い箆目(へらめ)をつけ、両側に紐状の耳を付ける。胴に箆で縦に面取りし、表の裾にも強い箆取りを施す。口の上面に灰が積もり、肩から緑色の釉が2条なだれ落ちる。表の頸から胴は褐色に焼き締まり、背面から表の裾は焦げて濃い茶褐色を呈し、ところどころ長石粒が噴き出す。底は平坦である。(『日本のやきもの千二百年 奈良三彩から伊万里・鍋島・仁清・乾山』サントリー美術館、2001年)
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