そめかわみほんじょう
武具や甲冑に使用される染革の断片466枚を貼り集めたスクラップブックです。染革の種類や文様はさまざまで、「尚武」や「勝部」に音が通じる「菖蒲」や、「勝ち虫」とも言われる「蜻蛉」など、武家に好まれたモチーフを見出すことができます。 ところで、江戸時代になると今で言う「文化財」に関心を寄せる人々が、身分の区別を問わず増加します。そうした機運のなかで、古い武具や甲冑の調査研究が進んだ結果、実物から切り取ったり、実物を復元するなどして、染革の見本帖が多数作られるようになりました。 本作の染革は、古い染革の断片を江戸後期に復元したもので、見本帖自体の制作も同時期と思われます。なお、巻頭と巻末に、旗本で本草学者としても著名な武蔵石寿(1766~1861)の印を捺した和紙が貼られているため、石寿の旧蔵品であった可能性があります。(『サントリー美術館 開館60周年記念展 ざわつく日本美術』、サントリー美術館、2021年)
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