おりべよほうふたもの
鮮やかな銅緑釉が特に有名な織部は、美濃において1607年頃からおよそ20年間に焼かれた。本作は厚手の箱形の蓋物。蓋表の四方が大きく額縁状に面取りされ、中心に帯状の把手が付く。蓋裏は二方に桟がある。また底裏の四隅に半環足が付く。蓋表と身の側面に銅緑釉を掛け分け、白地には鉄絵で、鉄地には掻き落しで縞文様や鹿の子文様などを描く。一方、見込には鉄絵でおおらかに橋、流水、鹿の子文様を描く。蓋を開けた時に見える絵柄の意外性が見所となる。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)
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