かき かいじん
ギリシャ神話上の半神半人のヘラクレスと、半神半魚の海神トリトンとの一騎打ちの場面を彫り描いている。この逸話は、実際にはギリシャ神話には登場しないが、英雄同士の戦いの場面は古くから人気があったらしく、古代ギリシャの黒絵式陶器の絵柄としても頻繁に採用されている。優雅に見守る精霊ニンフたちの姿も見られ、おおらかさすら感じられる。戦いに挑む英雄の筋肉の隆起、髪の毛の一本一本までが精緻な彫りによって描き出され、横長の槌目彫りが、波打つ海を豊かに表わしている。素地となる青緑色と黒色のマーブルガラスは、透明ガラスに金属酸化物の粉末を入れて発色させるサリシュール法による着色で、1884年に出品した第八回装飾美術中央連盟展に向けて開発された技法である。(『オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ』サントリー美術館、2016年)
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