かき はなたんざく
胴部に花、ハナウド、三日月、短冊文様など数々の日本的なモティーフをちりばめながら、赤錆と青錆とで錆びついた東洋風の器を表現している。その形態、大きさから、自らがコレクションする日本の花器の形態を模したのだろう。そして新約聖書から「善意、美、富、貧困、放棄、永遠、日々、慎ましさ、知、正義、敬意」といった単語を引用するとともに、マタイ福音書六章十九節を念頭においた「少しも錆びることのない宝をたくわえなさい。」との銘文が刻まれている。決して錆びることのない精神性を賞賛するとともに、錆びゆくもの、朽ちていくものの無常観に共鳴しながら、その素材感や手触りまでもが情感を込めて表わされた、悲哀に満ちた作品である。(『オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ』サントリー美術館、2016年)
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