いすらむふうたばこいれ
イスラムガラス風に仕上げられた煙草入れ。紫色の透明ガラスに乳白の半透明ガラスを被せ、全体をエッチングで彫った後、エナメル彩と金彩によって装飾性を高めている。書かれた文字や、器全体を文様で埋め尽くす表現方法は、エナメル彩色したイスラムガラスに典型的な手法である。側面に彫り描かれた立ち上る煙の様や色彩は煙草入れにふさわしい。リヨン出身の詩人ジョセフィン・スラリ(Joséphin Soulary, 1815-1891)の詩の一文が彫られ、幻想的な風情を一層高めている。(『オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ』サントリー美術館、2016年)
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