つぼ そてつのみ
ガレの植物学への造詣の深さを物語る一点。蘇鉄は雌雄異株の植物で、雌花は葉のような形状の雄しべが集まり、半球形を成す。これはその姿をそのまま器の形態とした壺で、葉の形をした無数の雌しべと実の輪郭を彫り描き、その上に蘇鉄の赤い実を立体的に表わしている。むき出しの蘇鉄の真っ赤な実は、強い生命力を印象づけるが、全体的に存在感の強い、どっしりとした趣に仕上げている。デザインこそ異なるが、ガレは同様の蘇鉄の雌花をモティーフとしたランプも制作している(ナンシー派美術館蔵)。そのランプは、ガレと厚い友情で結ばれていたナンシー大学理学部の植物学教授、ジョルジュ・ル・モニエ氏に、感謝の意を表して1904年に贈られた。(『オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ』サントリー美術館、2016年)
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