かき らん
白い蘭の大輪が一輪、正面に堂々と溶着された壺。晩年に向かい、ガレの植物は次第に立体的になり、今にも器から飛び出してくるようだ。金属箔を閉じ込めたアンバーの色ガラスに、涼しげな蘭が咲く凛とした佇まいから、「氷の花」との別称をもつ。菱形をふたつ合わせたような器の形は、東洋からの影響と言われている。幾つか類例も確認されている。(『オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ』サントリー美術館、2016年)
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