かき おたまじゃくし
おたまじゃくしの変態を題材に、自然界の営みと時の流れを象徴した花器。沼地から水草の浮かぶ水面に向かって成長していくおたまじゃくしの姿を、立体的に表わしている。口縁部の浮き草のまわりには、テオフィール・ゴーティエ(Théophile Gautier, 1811-1872)の詩文(「回想の城」詩集『七宝と螺鈿』より)がエッチングによって浮彫りされる。基底部の陰刻にあるように、この器は1900年パリ万博出品モデル。1889年のパリ万博の際にも、おたまじゃくしを浮彫りにした同形作品が出品されているが、1900年モデルはより一層写実性を増した。1900年2月1日の『ラ・ロレーヌ』誌に、以下のような批評が掲載された。「詩が浮彫りされた、ある円錐形の容器は、水溜りでの生命の営みを想起させる。そこでは最も奇妙な変態が行われているのだ。『水路に青い浮き草が、その緑色の青白いカーテンを広げている』」。(『オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ』サントリー美術館、2016年)
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