きりこ ぶんぐ そろい
中国宋代には、筆・硯・紙・墨をもって「文具四宝」と呼び、文具は鑑賞の対象に高められた。日本もこの影響を受け、江戸時代中期から後期にかけて、文人趣味の茶人の間で茶会の際に文具を飾る「文房飾り」が流行した。ガラス製の文具揃は、さぞかし数寄者の心をくすぐったであろう。硯に塵の入るのを防ぐ硯屛、摺った墨を置く墨床、筆を立てる筆筒、筆を休める筆架、穂先を洗う筆洗、紙を押さえる卦算と文鎮の、書に必要な七つ道具による揃い物である。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)
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