くりすたる じんぶつ もよう かびん
器体の正面に立身像、背面上部に横たわる人物像をそれぞれ短冊形の枠内に配し、鳥、草、月を思わせるモチーフが、直線と円形の組み合わせによって器全体に付されている。アール・デコ風に図案化されたこれらの模様は、無色透明の器体の表面で、グラヴュールによる幾種もの面と微妙な陰の違いを作り、無色でありながら多弁な表現力を持っている。器のフォルムも、簡素でありながら、三段の口づくりなどはがっちりと力強く、構成主義的彫刻の影響も窺える。(『日本のガラス2000年―弥生から現代まで』、サントリー美術館、1999年)
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