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朱漆塗黄蜀葵密陀絵八角食籠

しゅうるしぬり おうしょくき みつだえ はっかく じきろう

作者
谷田忠兵衛
数量・員数
一合
寸法(単位cm)
径34.2 高32.5
制作年代
江戸時代   18世紀

 八角形・二段重ね・印籠蓋造の食籠。朱漆塗に蓋表には二輪の花を付けた黄蜀葵を表し、蓋の肩と身の腰下に黄蜀葵と秋海棠を、側面には黄蜀葵・秋海棠・龍胆・芒を描いて、高台に雷文つなぎを廻らせる。黄蜀葵の花に黄色に朱の暈しを施し、葉は濃淡の緑で描き、葉脈・輪郭線・雷文つなぎは金蒔絵で表すなど、色調や技法に谷田蒔絵の華やかな特色が見られる。谷田漆器は漆絵・蒔絵に密陀絵を駆使した技法で、徳島藩のお抱え絵師、谷田忠兵衛が創始したと伝える。密陀絵は油に密陀僧(一酸化鉛)と顔料を加えて彩色する技法で、漆絵では出せない白などの鮮やかな彩色に特徴がある。(『おもてなしの美 宴のしつらい』、サントリー美術館、2010年)

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