REPORT
習慣化に必要なのは、自分の選択への確信?
健康行動を後押ししてくれるパートナーとしてのアプリ
対談記事
健康な体づくりには、日常生活を見直し、健康行動を習慣づける必要があります。しかし、健康のための行動変容は多くの人にとって課題となっています。本記事では、株式会社コネクトが運営するハーブ専門店「enherb(エンハーブ)」とのコラボレーションによって行動変容が生まれ、リピート購入率の向上にまでつながった事例を紹介します。
株式会社コネクト 代表取締役社長
小南 有利子
サントリー食品事業本部にて伊右衛門、サントリー天然水などのブランドマネージャー、飲料事業の戦略企画本部を経て、現在はエンハーブを運営するサントリーウエルネス株式会社の100%子会社である株式会社コネクトで社長を務めている。
サントリーグローバルイノベーション
センター株式会社 研究部
金川 典正
機能性飲料開発、機能性素材探索研究を経て、現在はデジタルヘルステーマの研究開発、事業化を推進。
セルフメンテナンスができる喜びを提供したい
金川 今日の対談では、御社とのコラボレーションについて一緒に振り返りをしたいと思うのですが、まずenherbについてご紹介いただけますか?
小南さん enherbは現在全国に29店舗(2024年5月31日時点)を構え、ECサイトも運営しているハーブ専門店です。香り高く、生命力あふれる質の高いハーブを提供していることに誇りを持っているのですが、私たちはただハーブを販売するだけではなく、「ハーブのある暮らし」を通じた喜びを創造することをミッションとしています。
金川 「ハーブのある暮らし」を通じた喜びというのは、どういうものでしょうか?
小南さん 「ハーブのある暮らし」には二つの喜びがあると考えています。一つは、伝統的な健康食材であるハーブが持つ植物の力で、心身のセルフメンテナンスができること。もう一つは、鮮やかな色や香りなどを、五感をつかって楽しみながら日常生活の中に自然を取り入れることができることです。
金川 今回のコラボレーションを私が小南さんにご提案したのも、今おっしゃっていたセルフメンテナンスができるという点で、ハーブ製品と腸noteとの相性が良いと思ったからです。腸noteはデジタルツールとして日々の生活にお役立ていただくものなのですが、より生活者の方とつながっていくためにはリアルなモノがあったほうが良いと考えていました。健康増進という観点で言えば、サプリメントとの組み合わせも良いとは思ったのですが、ハーブティーを愛飲されている方にはセルフメンテナンスを楽しまれているイメージがあり、腸noteへの記録も積極的にしていただけると考えて、お声がけさせていただきました。
小南さん お誘いいただいて、自然の伝統的な健康食材であるハーブと腸noteというデジタルツールという組み合わせが面白いなと思いました。
店頭スタッフの感覚値としてですが、enherbのお客さまの中でも3割くらいの方がお通じなどに悩みを抱えていらっしゃるので、腸は私たちにとっても大事なテーマです。そのため、セルフメンテナンスをされているお客さまのお手伝いができればという期待を持って、今回の取り組みに参加させていただきました。
実感が得らえると、健康行動が楽しくなっていく
金川 今回はenherbのお客さまにモニターになっていただく前に、まずはサントリーグループ内で実証実験を行いましたが、予想以上に参加の応募があって驚きました。
小南さん 私もびっくりしました。でも、ハーブティーを試してみたいというが気持ちが感じられて、すごく嬉しかったです。
金川 実証実験のご提案は小南さんからいただいたんですよね。
小南さん 事業を行う者として、お金を払ってくださるお客さまに提供する前に、価値があるのかを確かめたかったので、まずは社内での実証実験をリクエストしました。ハーブティーを飲んでいただき、腸noteで記録することで、お腹の調子に変化があるのかやスッキリしたという実感が得られるのかをきちんと確認しておく必要があったため、統計学的に意味のある結果が得られるような試験設計にしてほしいということをお願いしました。
金川 違いが出るのかを確かめるために、まずenherbで販売されているハーブティーから数種類を選びました。参加者の皆さんをいくつかのグループに分けて、グループごとにハーブティーを割り振ってテストを実施しました。
小南さん 「黒豆ごぼう茶」のようなお客さまから喜びの声を多くいただいている ハーブティー商品のグループとその他のグループとを比べると、参加してくれた方々の実感として圧倒的な違いが出たので、お互いに腑に落ちた感じでしたね。私としては商品としての価値を再確認できましたし、腸noteできちんと見える化できることも分かったので、安心してお客さまに対してのモニター募集ができると思いました。
金川 参加者の皆さんからもらったコメントを見ると、ハーブティーが目の前にあるから腸noteを記録したり、腸noteを記録していてハーブティーを飲んでいないことに気づいたりと、お互いがリマインドになっていたことが分かったのも良かったです。あとは、ハーブティーを飲む時間が日々の楽しみになっていたというコメントもありましたね。
小南さん おいしいお茶を飲むこと自体に楽しみがあるのがハーブティーの価値です。そこに腸noteというある種ゲーム感覚で記録をつけていけるツールがあって、結果的に実感にもつながるし、暮らしも楽しくなって、良い組み合わせだったのかなと。私は腸noteのお腹の音を録音するという体験がすごく良いなと思っています。
リピート購入率が2.4倍にアップ
金川 実証実験を経て、enherbのお客さまにモニターを募集したわけですが、御社としてのモニター調査の狙いについて聞かせてください。
小南さん 確認したかったことの一つは、社内での実証実験と同じような結果が出るのか、セルフメンテナンスの実感が得られて、お客さまのお役に立てるのかということ。もう一つは、習慣化につなげられるのかということです。これは私たちの事業課題でもあるのですが、ハーブティーは体に負担がないところが強みである一方、アルコールやカフェインを含む飲料のような強い習慣性がない優しい飲み物です。腸noteを使うことで、それを習慣化しやすくすることができるのかどうかは、大きなポイントでした。
金川 私たちとしても、腸noteでそういったことが実現できるのか、事業に貢献できるのかを知りたかったので、このモニター調査の意義はとても大きかったです。
小南さん 今回のモニター調査は、enherbのECサイトで初めて購入される方を対象にしましたが、2回目の購入をしてくださった方が通常の約2.4倍でした。継続利用していただくときに、1回目から2回目につなげるところが最初のハードルなので、新規のお客さまにモニターをお願いしたのですが、この結果には驚きました。アンケート結果を見ても、実証実験と同じように、お客さま自身がスッキリ感を実感してくださっていたことも嬉しかったです。
金川 明確に数字で出たことで、腸noteとしても実績が一つできました。この成功要因については、どう考えていますか?
小南さん アプリで見える化したことで、より実感が強まって、ハーブティーへの信頼が高まったのではないかと考えています。あとは、さっき金川さんがおっしゃっていたリマインド効果や、健康行動を色々提案してくれるアプリなので、ハーブティーを飲むことも含めて、健康行動への意識づけができたのかなと。
金川 そうですね。腸note側から見ても、今回のような取り組みに関係なく腸noteを使い始めた方とモニターとして使い始めた方を比べてみると、圧倒的に後者の継続率が高いので、ハーブティーというモノが伴走してくれていることの効果を強く感じています。実はモニター調査が終わっても今も使い続けてくださっている方が多くて、アプリ内のハーブティーを飲むという項目にチェックもついているので、おそらくenherbでリピート購入されているのではないかと思っています。
習慣化に必要なのは伴走者
小南さん 私は今回のモニター調査を経て、セルフメンテナンスができるハーブの価値を再確認したのと、健康行動が毎日の喜びになっていくためには、見える化するって大事だなと感じました。セルフメンテナンスをするときに、自分の感覚だけで判断するのではなく、腸noteはきちんとスコアで示してくれます。自分の選択を「間違ってないよ」と言ってくれるような存在であり、自分の人生の役に立つかもしれないと実感できるところまで寄り添ってくれるパートナーになりうると思います。
金川 ありがとうございます。「腸活」を始めると言っても、結局何をやったらいいか分からないという声がすごく多いんです。腸noteを使って、まずは自分のことを知り、取り入れたものによる変化を見ていくことで実感が得られる。その点で、今回はハーブティーと腸noteがうまく嚙み合って、相乗効果が生まれたのだと思います。
小南さん 今回の取り組みはあくまで限定的に行いましたが、これを広げていくには、腸noteの魅力をどう伝えていくのか、自然なものを好まれるお客さまの価値観に合わせて伝え方を磨く必要はあると思っています。その課題をクリアしたうえで、腸noteを通じて、お客さまがハーブティーを含めて、色々な健康行動の提案ができ、本当の意味で健やかで心豊かな毎日を送るお手伝いが出来たら嬉しいです。
金川 私たちとしてもユーザーの属性を解析し、習慣化しやすい人の特徴などをしっかりと捉えていくことでターゲティングができていくので、御社にさらなる価値提供ができるのではないかと考えています。
また、今回の取り組みによって、スキームができたことは、私たちにとってすごく大きいと思っています。実証実験からモニター調査へと進むステップや統計処理など、他社の事業に貢献できるビジネスとしてのかたちが見えたので、今後も積極的に取り組んでいきたいです。
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