「サントリーホール国際作曲委嘱シリーズ」は、コンサート・ホールが、鑑賞の場に止まらず創造空間となることを目指して、1986年故武満徹の提唱により始まりました。世界の第一線で活躍する作曲家へ管弦楽作品を委嘱し、世界初演を行います。
■フリードリヒ・ツェルハ(1926- ):夜(2013)
■ゲオルク・フリードリヒ・ハース(1953- ):ヴァイオリン協奏曲第2番*(2017)
:夏の夜に於ける夢(2009)
■キャサリン・ボールチ( 1991- ): リーフ・ファブリック ( 2017)
- 指揮=イラン・ヴォルコフ
- ヴァイオリン=ミランダ・クックソン*
- 管弦楽=東京交響楽団
入場料:
[指定席]S席 4,000円/A席 3,000円/B席 2,000円/学生席 1,000円
-
5月18日(木)10時~
セット券
- ●「テーマ作曲家〈ゲオルク・フリードリヒ・ハース〉」2公演セット券
[9/7(S席)、9/11] - 5,000円〈限定100セット〉
※東京コンサーツ(Web/電話 03-3200-9755)のみ取り扱い。(5月18日発売)
- ※サントリーホール休館中は、サントリーホールチケットセンターの営業日が変わります。
休館中の営業時間:月~金10:00~18:00(土日祝は休業)
チケット窓口は8月31日まで休業させていただきます。 - ※先行発売および一般発売のインターネットでのチケット購入にはサントリーホール・メンバーズ・クラブへの事前加入が必要です。(会費無料・WEB会員は即日入会可)
サントリーホール・メンバーズ・クラブについてはこちら(PDF:4.17MB) - ※学生席はサントリーホールチケットセンター(電話・WEB)のみ取り扱い。
25歳以下、来場時に学生証要提示、お1人様1枚限りです。 - ※就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
- ※出演者・曲目は予告なしに変更になる場合があります。
9/11(月)管弦楽
19:00[開場18:30] ブルーローズ(小ホール)
■ゲオルク・フリードリヒ・ハース(1953- ):墓*(2013)
:弦楽四重奏曲第2番**(1998)
:光へ*(2007)
:地球の終わりに*** (2001)
:ひとつから三つを****(2001)
- ピアノ=永野英樹*,****
- ヴァイオリン=辺見康孝*,**,****、亀井庸州**、ミランダ・クックソン***
- ヴィオラ=安田貴裕**
- チェロ=多井智紀*,**,****
- 指揮=杉山洋一****
- フルート=若林かをり****
- クラリネット=上田 希****
- パーカッション=神田佳子****
入場料:
[自由席]一般 3,000円/学生 1,000円
-
5月18日(木)10時~
セット券
- ●「テーマ作曲家〈ゲオルク・フリードリヒ・ハース〉」2公演セット券
[9/7(S席)、9/11] - 5,000円〈限定100セット〉
※東京コンサーツ(Web/電話 03-3200-9755)のみ取り扱い。(5月18日発売)
- ※サントリーホール休館中は、サントリーホールチケットセンターの営業日が変わります。
休館中の営業時間:月~金10:00~18:00(土日祝は休業)
チケット窓口は8月31日まで休業させていただきます。 - ※先行発売および一般発売のインターネットでのチケット購入にはサントリーホール・メンバーズ・クラブへの事前加入が必要です。(会費無料・WEB会員は即日入会可)
サントリーホール・メンバーズ・クラブについてはこちら(PDF:4.17MB) - ※学生席はサントリーホールチケットセンター(電話・WEB)のみ取り扱い。
25歳以下、来場時に学生証要提示、お1人様1枚限りです。 - ※就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
- ※出演者・曲目は予告なしに変更になる場合があります。
ハースについて
ゲオルク・フリードリッヒ・ハースについて
ハースの音楽は、宇宙的といっていい壮大な音世界をもっています。自然倍音構造から引き出された微分音を孕んだ独自のハーモニーから生まれてくる音響の波動は、聴くものの知性に訴えかけて来るのではなく、むしろ身体全体をある時は優しく、またある時は圧倒的に包みこんでいきます。ベートーヴェン、シューベルト、ブルックナー、シェーンベルク、ヴェーベルンという偉大なオーストリア音楽の流れのなかから、ハースのような宇宙的で、ある意味では西洋音楽の枠組を超えたような音楽が生まれていることに驚きを感じます。シューベルトの音楽の内には、単に美しいだけではない、魔的なデモーニッシュな世界が秘められていますが、ハースの音楽にはその闇の世界をさらに踏み込んでいったような音楽世界があります。
昨年、ハンガリーの音楽雑誌が企画したヨーロッパ中の演奏家、音楽批評家を対象にしたアンケートのなかで、ハースは、ラッヘンマンやシャリーノを抜いて、世界で最も影響力のあるナンバーワンの作曲家にランク付けされています。現在、アメリカのコロンビア大学の作曲家教授として、ニューヨークで後進を指導しながら、世界の著名オペラハウス、オーケストラ、アンサンブルから次々と委嘱を受けながら、注目すべき作品を生み続けている鬼才の音楽の深みに、ぜひ今年の夏、サントリーホールで出会ってください。
[細川俊夫(作曲家)]
作曲家からのメッセージ
作曲家であるということは、伝統の灯を新しい風景の中へ運んでいくことだと思います。
東京で、私の音楽を、新しい音の言語を聴きたいと思っている方々のために演奏いただける栄誉をうれしく思います。
前世紀に目を向けると、偉大な作曲家であり、偉大な人間である私の師、フリードリヒ・ツェルハがいます。未来を見渡せば、才能と先見力に富む芸術家であるキャサリン・ボールチがいます。そして、19世紀の天才、自身の管弦楽法で新しい音の次元を啓いたフェリックス・メンデルスゾーンに敬意を表して。
[ゲオルク・フリードリヒ・ハース]
出演者からのメッセージ
ゲオルク・フリードリヒ・ハースのヴァイオリン協奏曲の初演を指揮できることに、私は大きな興奮を覚えています。数年前、私は彼に《合奏協奏曲第2番》を委嘱し、その初演を指揮するという貴重な機会を得ました。これはとても特別な体験でした。この作品には多くの難関があり、オーケストラの団員は、これまでにないやり方で集中して聴きあうことを学ばなくてはなりませんでした。これは、ハースが用いる複雑な微分音の言語だけではなく、形式、ダイナミクス、表出の間の魅惑的な関係性にも関わるものでした。この点で私には、ハースの音楽がじつに18、19世紀の音楽の延長線上にあるように感じられるのです。ハースは明らかに過去の音楽に精通し、また深く愛しています。今夜演奏いたします、メンデルスゾーンにインスピレーションを得た《夏の夜に於ける夢》を聴けばそのことがわかるでしょう。オーケストラの何たるかを真に理解したうえで、新しいアイディアと技法を混ぜ合わせることに長け、音楽家を挑発する、ハースの独創的なやり方に私は非常に惹かれます。
[イラン・ヴォルコフ(9/7 出演 指揮)]
約8年前、私はニューヨークでゲオルク・フリードリヒ・ハースというすばらしい作曲家に出会うことができました。ハースはこのとき、自作のアメリカ初演に立ち会っており、私はそこでヴァイオリンのための作品《地球の終わりに》を演奏しました。今回のサマーフェスティバルでも、9月11日に演奏する予定です。さらに9月7日には、私のために彼が書き下ろしてくださった新作《ヴァイオリン協奏曲》の世界初演を行います。このような機会をいただいたことに、途方もない喜びと光栄を感じています。ゲオルクの音楽に現れているのは、音楽の意味の新たな次元と、表現の驚嘆すべき豊かさです。音と音の間の絶妙な距離、力強く推進する和音、驚くべき音の色彩の積み重ねと対比にそれは表れています。作曲における革新的側面が魅力的なのは確かですが、私が彼の作品に見いだす最大の美点は、心の底を動かし情感に働きかけるインパクトと、心の奥深くにある感情の源、それを音楽に結びつけていることです。イラン・ヴォルコフの指揮する東京交響楽団と演奏するこの初演を心待ちにしています。サントリーホールの聴衆の皆さまとこの体験を分かちあえることが楽しみです。
[ミランダ・クックソン(9/7, 9/11出演 ヴァイオリン)]
プロフィール
ゲオルク・フリードリヒ・ハース
1953年、オーストリアのグラーツ生まれ。同地の音楽院でドリス・ヴォルフにピアノを、ゲスタ・ノイヴィルトに作曲を学び、さらに音楽教育も修めた。1981年から83年まではウィーン音楽大学大学院でフリードリヒ・ツェルハに師事し、ひとつの音色を徹底的に追及する姿勢に大きな影響を受ける。その後80年代から90年代にかけて3度にわたりダルムシュタット夏季現代音楽講習会に参加するとともに、1991年にはIRCAMでコンピュータ音楽を学んだ。1982年から87年までグラーツとオーバーシェッツェンのギムナジウムで音楽理論を教えた後、1998年からはグラーツ音楽院講師に就任し、作曲と分析を教える。その後DAADの奨学金でベルリンに滞在したあと、ウィーンを拠点にして国際的な活動を展開。とりわけ99年にザルツブルク音楽祭において「新世代」の作曲家として注目を浴びてからは、ドナウエッシンゲン音楽祭やヴィッテン現代音楽祭、ウィーン・モデルンをはじめとする数々の国際現代音楽祭で作品が演奏されるとともに、オーストリア国家賞(2007年)を含む多くの賞を得て、オーストリアを代表する作曲家として認知されるに至った。また、彼は同時にルイジ・ノーノ、ピエール・ブーレーズ、アロイス・ハーバ、イワン・ヴィシネグラツキについての研究、さらには微分音に関する論文を発表するなど、作曲家というだけにとどまらない多面的な活動をみせている。2013年からはニューヨークのコロンビア大学教授に就任し、現地で教鞭をとることになった。
最初期のハースは、ヨーゼフ・マティアス・ハウアーの「十二音遊戯」に強い影響を受け、音列的なシステムを用いた作曲を試みていたというが、同時に早い時期から平均律の限界を感じるようになり、四分音調律のピアノや弦楽器の微分音奏法を駆使して倍音をコントロールする手法に惹かれてゆく。こうして室内アンサンブルのための《夜陰》(1991)や《クワジ・ウナ・タンプーラ》(1991)においては、ジャチント・シェルシやスペクトル楽派の音楽を、ある方向に向けてさらに純化し、徹底する試みが次々となされてゆくことになった。こうした独特の幻想的な音響世界は、「夜想曲世界の響き」とも評されるが、全篇にわたってひとつの響きが変容してゆく過程といえる《弦楽四重奏曲第1番》(1997)はその鮮やかな成果の一つ。また、リルケの「ドゥイノの悲歌」からタイトルが採られているオーケストラ曲《ああ、たとえ私が叫ぼうとも、誰が聞いてくれよう》(1999)は、こうした手法がダイナミックな管弦楽書法と接続されて異様な音響が現出した例である。
一方で、同時に初期からハースを捉えているのは、ルネサンスから現代にいたる過去の作曲家の作品を土台にしながら、それをある時には引用・借用し、さらには原曲の音楽世界を侵食して作り変えてしまうというポストモダン的な技法である。かくしてイングランドの聖歌(《イン・ノミネ》2001)、ジョスカン・デ・プレのミサ曲(《ひとつから三つを》2001)、モーツァルトのレクイエム(《7つの音空間》2005)、シューベルトのピアノ・ソナタ(《オーケストラのためのトルソ》2000)、スクリャービンのピアノ・ソナタ(《Opus 68》2004)などが次々に召喚されて、ハースの音響世界の中で様々な形でたゆたうことになった。また、近年の作品では、こうした手法への傾倒と並行して、調性的な音進行や旋律線が、時には大胆な形で前面にあらわれるようにもなっている。昨年にサントリー芸術財団サマーフェスティバルで日本初演されたオーケストラのための《ダーク・ドリームズ》(2013)はその一例であろう。
[沼野雄司]
9/7(木)作曲家
フリードリヒ・ツェルハ
1926年、オーストリア生まれ。ウィーン音楽大学とウィーン大学で作曲、音楽学、哲学などを学ぶ。1958年に室内合奏団ディ・ライエを結成し、新ウィーン楽派をはじめとする現代音楽を広く紹介する役割を担った。またウィーン音楽大学教授として多くの後進を指導。「一つの音の音色や音の構造のなかの微妙なニュアンスのほうが、劇的なコントラストよりもはるかに私の心を動かすのです」と語るツェルハは、その言葉通りのきわめて禁欲的な作曲姿勢において、同世代の中でも際立った存在といえる。代表作のひとつであるオーケストラとテープのための連作《鏡》(1960-68)では、極度に切り詰められた音が高い緊張感で炸裂・錯乱するが、近作の《夜》(2013)においても、基本的な姿勢は変わっていない。また、ウニヴェルザール社の依頼によって作られたベルクによる未完のオペラ《ルル》補筆完成版は、彼の新ウィーン楽派研究と作曲家としての想像力がともに発揮された成果である。
[沼野雄司]
9/7(木)出演者
イラン・ヴォルコフ(指揮)
1976年イスラエルに生まれる。2003年BBCスコティッシュ響首席指揮者に就任。09年同響の首席客演指揮者となる。2011~14年アイスランド響音楽監督・首席指揮者を務めた。これまでにシュトゥットガルト・オペラ、BBC響、バーミンガム市響、SWR響、WDR響、アンサンブル・アンテルコンタンポランなどを指揮。2016年にはリンカーン・センターでG. バリーのオペラ《真面目が肝心》を指揮した。
「Tectonics Festival」のキュレーターとしても活躍。現代音楽をインプロヴィゼーション、エレクトロニクス、ロックなどと組み合わせ、ジャンルを超えた新しい音楽のプログラムを各地で企画している。
ミランダ・クックソン(ヴァイオリン)
オーストラリアの音楽一家に生まれたヴァイオリン、ヴィオラ奏者。ニューヨークで育ち、9歳からジュリアード音楽院に学ぶ。博士号を得て修了。ソロ、室内楽で活躍し、とりわけ現代音楽の旗手として国際的に評価されている。これまでにサルヴァトーレ・シャリーノ、ゲオルク・フリードリヒ・ハース、ジョン・アダムズ、エリオット・カーター、アンリ・デュティユー、ピエール・ブーレーズらの作品を演奏。また影響力があり冒険的な20、21世紀作品による10のアルバムをリリースしている。
東京交響楽団
1946年創立。音楽監督にジョナサン・ノット、正指揮者に飯森範親を擁する。現代音楽の初演などにより、文部大臣賞、京都音楽賞大賞、毎日芸術賞、文化庁芸術作品賞、サントリー音楽賞、川崎市文化賞等を受賞。サントリーホールでの定期演奏会をはじめとする各コンサートシリーズは、文化庁 舞台芸術創造活動活性化事業の指定を受けている。さらに川崎市のフランチャイズ、新潟市の準フランチャイズ、八王子市パートナーシップ・オーケストラとして、定期演奏会や音楽鑑賞教室など、地域での活動にも力をいれている。新国立劇場ではレギュラーオーケストラとして毎年オペラ・バレエ公演を担当。教育面ではサントリーホールと共催で「こども定期演奏会」を行い、注目を集めている。
9/11(月)出演者
永野英樹(ピアノ)
東京藝術大学音楽学部入学後渡仏。パリ国立高等音楽学院卒業後、パリを中心にヨーロッパで活動する。1995年よりアンサンブル・アンテルコンタンポランのソロ・ピアニストとして迎えられ、ルツェルン音楽祭等で演奏し、好評を博す。
日本では、NHK交響楽団、東京都交響楽団など、指揮ではシャルル・デュトワ、井上道義、下野竜也らと共演。村松賞('98)、出光賞('98)、ショパン協会賞('99)を受賞。
最近の録音はリゲティのピアノ協奏曲やブーレーズのピアノ作品「天体暦の1ページ」がリリースされている。現在もフランスに在住し、ヨーロッパ各地で活躍している。
辺見康孝(ヴァイオリン)
これまでに日本をはじめヨーロッパ諸国、オーストラリア、アメリカ合衆国、南アフリカ共和国、韓国、香港で演奏活動を行っており、様々な国際音楽祭に招待されている。ベルギーの現代音楽アンサンブルChamp d'Actionの元ヴァイオリニスト。松村多嘉代(ハープ)とのデュオ、X[iksa](イクサ)では新たな境地を開拓している。2012年には日本人としては初めてジョン・ケージの「フリーマン・エチュード」全32曲リサイタルを日本現代音楽協会主催で行い、話題となった。Megadisc(ベルギー)からリリースされたソロCD、数々のX[iksa]アルバムの他、多数のCD録音に参加している。
亀井庸州(ヴァイオリン)
2000年ごろから主に同世代の作品初演を中心に活動を開始。
ベルギー王立リエージュ音楽院において、ジャン=ピエール・プーヴィオン、ギャレット・リスト、大久保泉ら各氏のもとで欧州の20世紀音楽や即興演奏を学んだほか、各氏とは欧州各都市にて共演。
2007年より拠点を日本へ移し、これまでに細川俊夫、三輪眞弘、湯浅譲二、ヘルムート・ラッヘンマンといった現代の代表的な作曲家との公演に携わる他、武生国際音楽祭などへの参加をはじめとした、室内楽、ソロの演奏を中心に活動している。
ミランダ・クックソン(ヴァイオリン)
オーストラリアの音楽一家に生まれたヴァイオリン、ヴィオラ奏者。ニューヨークで育ち、9歳からジュリアード音楽院に学ぶ。博士号を得て修了。ソロ、室内楽で活躍し、とりわけ現代音楽の旗手として国際的に評価されている。これまでにサルヴァトーレ・シャリーノ、ゲオルク・フリードリヒ・ハース、ジョン・アダムズ、エリオット・カーター、アンリ・デュティユー、ピエール・ブーレーズらの作品を演奏。また影響力があり冒険的な20、21世紀作品による10のアルバムをリリースしている。
安田貴裕(ヴィオラ)
東京音楽大学入学後、奨学金を得て州立フロリダ国際大学に入学。
帰国後、同時代の作曲家と共に歩むことを主眼に活動を行ない、数多くの作品の初演に携わる。
内山和重氏主宰の音楽グループ「本歌取りプロジェクト」に参画するほか、亀井庸州氏、多井智紀氏らとともに東京オペラシティ主催「コンポージアム」シリーズ等にも出演している。
KEI音楽学院講師。
川畠正雄、山口裕之、三戸泰雄、ロバート・ダヴィドヴィチ他各氏に師事。
多井智紀(チェロ)
82年大阪出身。東京芸術大学にてチェロ専攻。世界初演作品は150曲超。ソリストとしてセントラル愛知交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団と共演。2010年CDレーベル/演奏会企画団体〈時の形レコード〉を開始。団体及び個人でこれまでに、フェルドマン弦四No.2、アルド・クレメンティ個展、古今対位法、星谷丈生作品生中継、横島浩新作個展、木山光&星谷弦四新作演奏会、自作ポルタティーフオルガン星谷作品をそれぞれ企画。ヴィオラダガンバ、自作電気楽器も演奏する。
杉山洋一(指揮)
1969年生まれ。2000年、アンサンブル・モデルンを皮切りに、ウィーン・モデルン、オーケストラ・ミラノ・ムジカ、クラングフォーラム・ウィーンを、日本では都響、新日本フィル、仙台フィル、東京混声合唱団を指揮。オペラではカザーレ「チョムスキーとの対話」(ボローニャ)メルキオーレ「碁の名人」初演(ヴェローナ)、「ファルスタッフ」(高松)、「魔笛」(仙台、白河)、細川俊夫「大鴉」(ボルツァーノ)等を指揮。作曲家としても国の内外から多数の委嘱を受けていて、「東京現音計画#01」で第13回佐治敬三賞を、ミュージック・フロム・ジャパン委嘱の「杜甫二首」で第2回一柳慧コンテンポラリー賞を受賞。
若林かをり(フルート)
東京藝術大学卒業。ストラスブール音楽院、ルガーノ音楽院を最高評価を得て修了。修了論文のテーマは『日本文化…時間と空間の総括概念である“間”が、ヨーロッパの現代音楽にもたらした影響について』。(財)ロームミュージックファンデーション奨学生、(財)平和堂財団海外留学助成者。現代音楽演奏コンクール“競楽 Ⅹ”第二位。滋賀県文化奨励賞 受賞。NHK-FM「名曲リサイタル」をはじめ、国内外の音楽祭やコンサートに出演。フランス、ドイツにてリサイタルを開催。現代作品による無伴奏リサイタル「フルーティッシモ!」を展開中。現在、和歌山大学教育学部 非常勤講師。
上田 希(クラリネット)
大阪音楽大学卒・ジュリアード音楽院修士課程修了。1999年第68回日本音楽コンクール第1位入賞、その他第5回松方ホール音楽賞大賞等受賞多数。2001年より現代音楽演奏集団next mushroom promotionメンバー、06年にはサントリー音楽財団より佐治敬三賞を受賞。ソリストとしてオーケストラとの共演やリサイタルの開催、室内楽やオーケストラへの客演、国内外の音楽祭への出演等多岐にわたる演奏活動を展開している。現在、大阪音楽大学・京都市立芸術大学の非常勤講師ならびにいずみシンフォニエッタ大阪・ニューヨークリコリッシュアンサンブルのメンバーも務める。
神田佳子(パーカッション)
横浜生まれ。東京芸術大学打楽器専攻卒業、同大学院修了。ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習会に参加し、2度の奨学生賞を受賞。ビクターエンタテインメントよりCDをリリース。これまでに高橋悠治プロデュ-スの伝統楽器グループ「糸」や、一柳慧率いるアンサンブルのメンバーとして正倉院復元楽器の演奏を行う他、ジャズミュージシャンとの共演等、現代音楽を軸に時代やジャンルを超えた打楽器演奏の可能性にアプローチしている。また、演奏活動と並行して作曲活動も継続的に行っており、作品はニューヨークをはじめ、国内外で演奏されている。現在、東京現音計画、アンサンブルコンテンポラリーαのメンバー。