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75花・植物の水のあげ方 | 水やりの基本を押さえて上手なガーデニング!

花・植物の水のあげ方 | 水やりの基本を押さえて上手なガーデニング!

花・植物の上手な水のあげ方 基本の3条

基本的な植物・花の水やりは「土の表面が乾いたり鉢が軽くなった時」に「鉢底から水があふれるぐらいたっぷりあげる」のが上手な方法です。「何日おき」や「週に何回」の目安ではありません。

《花・植物の上手な水のあげ方 基本の3条》
(1)土の表面が乾いたら
(2)鉢底から溢れるくらいにたっぷりと
(3)葉や花に水がかからないよう土の表面に

ガーデニングの世界では「水やり3年」と言われます。それほどに「水やり」は園芸の基本です。
簡単なようで、よくありがちな間違いは、丁寧に世話をしようとするあまり水を上げすぎてしまうことです。土が乾いていない土に水を毎日あげてしまうと葉や根を傷めてしまいます。
また、つい忘れてしまったり家を数日空けている間に、植物を枯らしてしまうことも…。

水やりは「乾」と「湿」のメリハリがとても大切です。土が乾いたら、水をたっぷりあげる。この基本を押さえて習慣にすることがガーデニングの大成功のカギです。
ここをクリアして、おうちのお庭やベランダ、玄関にたくさん綺麗な花を咲かせてガーデニングを楽しみましょう。

目次
花・植物の水のあげ方 水やりの基本を押さえて上手なガーデニング!
花・植物の上手な水のあげ方 基本の3条
 土の表面が乾いたら
 鉢底から溢れるくらいにたっぷりと
 葉や花に水がかからないよう土の表面に
水やりの時間帯は朝方がベスト。その理由は?
屋内で育てる鉢花・観葉植物の上手な水やり方法は?
失敗しないジョウロの選び方 大きさや形は?そのほか選ぶポイント
季節ごとの上手な水のあげ方 花・ガーデニング
 【春】の水やり方法は?
 【梅雨時】の水やり方法は?
 【夏】の水やり方法は?
 【秋】の水やり方法は?
 【冬】の水やり方法は?
栽培環境によって変わる、水やり方法は?
 日当たりの悪い場所
 高層階のベランダ
 花壇・地植え
水やりの失敗で困った時は?トラブル解決法

ガーデニングの上手な水やりは基本の3条から!

(1)土の表面が乾いたら

土が乾いていないのに水を与え続けると、水浸しの状況が続いて根が呼吸出来なくなり、根腐れの原因となったり、根や株が生長せず生育不良の原因となりますので、土が乾いてから水やりをするのが基本です。

土の乾燥具合は、土の表面を見たり触って確認するのも良いですが、鉢を持ち上げてみても分かりやすいです。土が乾くと鉢が軽くなります。水やり後にも鉢を持ち上げてみて、重さの違いを確認しておきましょう。

土の乾き具合は植物の吸水量、株の大きさや生育状況、季節、置き場所や用土の質・量によっても変わってきます。ですから何日おき等の目安ではなく、土が乾燥した時が目安になるのです。

土が乾いた状態
土が乾いた状態
土が湿った状態
土が湿った状態

 

(2)鉢底から溢れるくらいにたっぷりと

植物の根は土中で呼吸をしています。水やりの時に水をたっぷりあげることで土中の古い空気が押し出され、新鮮な空気と入れ替わり、根が呼吸しやすい状態になり、スクスク育ってくれます。

鉢下にあふれた水は、そのままにしておくと過湿の原因になりやすいので、水が空になった状態の鉢皿に乗せましょう。

鉢下から水があふれるくらいに
鉢下から水があふれるくらいに
鉢皿の水は空にしましょう
鉢皿の水は空にしましょう

 

(3)葉や花に水がかからないよう土の表面に

上から植物や花にかけるような水やりは、土中の雑菌を跳ね返らせたり、花びらの色素を飛ばして白いシミを作る原因になりますので、葉や花に水がかからないように、土の表面に水をあげましょう。
育った植物が鉢を覆っている場合は、折れないように優しく持ち上げて、土に向けて水やりをしましょう。

水が葉や花にかからないように
水が葉や花にかからないように
折れないように優しく持ち上げて
折れないように優しく持ち上げて

 

水やりの時間帯は朝方がベスト。その理由は?

花・植物の水やりは、極端に寒いとき以外はなるべく朝方に行いましょう。
なぜなら、植物が光合成をする際に水分が必要だからです。
植物は太陽の光を浴びながら根から水分を供給し、気孔を開いて呼吸をしながら水分を蒸散させます。植物がスクスク育つために必要な活動です。
光合成が出来ない夜の水やりが繰り返されると、葉が徒長しやすくなってしまいますので、夜の水やりは間に合わなかった場合などに留めてください。

夏場は気温が低い朝方の時間帯がベストです。日中に水やりを行うと暑さで土中の水がお湯になってしまい根を傷め、葉焼けや葉枯れの原因にもなりますので、朝に間に合わなかった場合は夕方になるのを待ってから行ってください。

冬場は、植物が凍えないよう気温の低い時間帯は避けて、午前中の気温が上がっている時間帯がベストです。

屋内で育てる鉢花・観葉植物の上手な水やり方法は?

室内で育てる鉢花や観葉植物なども、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりを行ってください。水のやりすぎは根や株が生長せず「根腐れ」などを起こし枯れる原因となりますので、土が湿っている時はあげなくてよいです。乾と湿のメリハリが大切です!
冬は午前中の暖かい時間が適しています。

鉢花を長く楽しむための水やりのコツ

鉢花を長く楽しむための水やりのコツ
(1)水が葉にかからないようにし、鉢底から流れ出るまでたっぷりあげます。
鉢花を長く楽しむための水やりのコツ
(2)鉢底から流れ出る水をきります。

 

鉢花を長く楽しむための水やりのコツ
(3)乾いたタオルを敷いて、約30分くらいそのまま置きます。
鉢花を長く楽しむための水やりのコツ
(4)約30分後にタオルを解放します。タオルを絞るとこんなに水がとれました。

このようにしてあげることで、鉢の中の水分量がちょうど良くなり、根腐れを防いでくれます。

失敗しないジョウロの選び方 大きさや形など

花・植物に水をあげる時は、ジョウロなどで株元に優しくあげるのが基本です。
たくさんの鉢植えや花壇に水やりをする為にどうしてもホースを使う場合は、花や植物の上からかけず、土の表面の植物が植わっている所にむけて水やりをしてください。

どんなジョウロを選べばいい?と迷われた場合は、こちらをご参考にしてみてください。

ジョウロ
ジョウロ

形状

水を入れたジョウロは重くなるので、持ち手が持ちやすい方がベターです。

ジョウロの先端は、細い形状のタイプと、蓮の実(シャワー)タイプのものが主流です。
先端が細いタイプは、葉や花に水がかからないよう、植わっている土に向けて水やりがしやすく、植物が育って土を覆うようになった時には枝葉の隙間からじょうろの先端を入れて水やりができるのが便利なポイントです。水の勢いが一直線に出ますので、土に穴があいたり花を傷めたりしないように、水に手を添えて勢いを和らげてあげると良いでしょう。
蓮の実タイプは水流が柔らかいので植物を傷つけにくいのがメリットです。
蓮の実が取り外し可能なタイプもあります。目的に応じて使い分けができるのでおすすめです。

大きさ

大きめのサイズの方が、水を汲みに行く回数が減るのでおすすめです。育てる鉢数にもよりますが意外とたくさんの水が必要になります。

素材

水を入れたジョウロは重くなるので、軽い素材のジョウロの方が便利です。

その他

お洒落なデザインのジョウロを選ぶと、水やりを終えた後にガーデニングスペースに置いておくだけでも絵になりやすいです

季節ごとの上手な水のあげ方 花・ガーデニング

水やりの回数は、春は暖かくなっていくので徐々に増やし、梅雨は過湿になりがちなので控えめに、夏は乾きやすいで多めに、秋は涼しくなっていくにつれ徐々に減らし、冬は乾きにくくなるので控え目にするのが一般的です。
では、具体的にどのくらいの目安が良いのか、季節ごとに詳しく説明いたします。

【春】の水やり方法は?

春は、芽生えた植物がすくすく成長していく季節です。人間の成長期と同じように、植物にも成長期は水や栄養を必要とします。(1)土の表面が乾いたら、(2)鉢底から溢れるくらいにたっぷりと、(3)葉や花に水がかからないよう土の表面に、の基本の3条を守って水やりをしてあげましょう。

気温が高くなっていくにつれ、土が乾くまでの間隔が早くなっていきます。特に晴れた日は急激に土が乾くようになっていきます。早春と同じ間隔で水やりを行うとカラカラになってしまいますので、土が乾いていないかのチェックを習慣づけましょう。

花壇植えの場合は雨水のみで十分ですが、何日も雨の降らない日が続いた時は水やりが必要です。

【梅雨時】の水やり方法は?

梅雨の時期になると、雨や曇りの日が多くなり湿気が高くなることで、土がなかなか乾かない日が続きます。土が湿っている時は水やりはしなくてよいです。
水のやりすぎは根や株が生長せず根腐れの原因になりますので、水やりは土が乾くまで待ちましょう。

また、植物や花に雨が当たり続けると、土が湿った状態が続いたり、薄い花びらは傷んでしまうこともありますので、屋根下などの雨のあたらない場所に移動させてあげましょう。

梅雨時のお手入れ | ガーデニングの梅雨越しや長雨の対策などl(suntory.co.jp)


【夏】の水やり方法は?

夏の水やりは、気温が低い朝方のうちに行ってください。朝が難しい場合は夜に行ってください。日中に水やりを行うと暑さで土中の水がお湯になってしまい根を傷め、葉焼けや葉枯れの原因にもなります。

水をあげてもすぐ乾きますので、水切れに気をつけましょう。昼に土がカラカラになっていても日中の水やりは避け、慌てず気温が下がる夜になるのを待ってから水やりしてください。

ベランダなど乾燥しやすい場所では、時々株全体に水をかけてあげる(葉水=シリンジ)と、葉からの蒸散作用を抑制して根からの水分吸収とのバランスを保てます。また、ハダニの防止にも効果があります。
しかし、花に水をかけるとシミが出来る場合もあるので、なるべく花には直接水がかからないようにしましょう。

花壇植えの場合は雨水のみで十分ですが、真夏に何日も雨の降らない日が続いた時は水やりが必要です。

夏に数日間留守をする時には、水を張ったトレーやバットに鉢を置いたり、鉢ごと日陰に移動するなどしましょう。また、ペットボトルを利用した潅水装置や市販の自動潅水装置を利用するのも効果的です。

【秋】の水やり方法は?

秋は、気温が低くなっていくにつれ、夏よりは土が乾くまでの間隔が遅くなっていきます。真夏と同じ間隔で水やりを行うと過湿になってしまいますので、土が乾いていない時は水やりはしなくてよいです。

それでも、意外と夏の暑さが残っていたり、気温の高低差が激しい日もあったりします。特に晴れた日は急激に土が乾きますので、土が乾いていないかのチェックもしましょう。

【冬】の水やり方法は?

冬の水やりは、気温の低い夜を避けて、日中のうちに行ってください。夜に水やりを行うと土中の水が冷たすぎてしまったり、氷点下の場合は凍ったり霜が発生し、植物が凍えてしまいます。特に寒い日は水をあげる時に人肌程度のぬるま湯をあげると根にも優しいです。

冬になっていくにつれ土がなかなか乾かなくなります。植物もお休み状態になり、気温も低くなるため水が乾きにくくなるのです。秋の間隔で水やりを行うと過湿になってしまいますので、土が湿っている時は水やりはしなくてよいです。基本通り「土の表面が乾いたら」「鉢底から溢れるくらいにたっぷりと」を守りましょう。

真冬に数日間留守をする場合も、水が乾きにくいのであまり心配ないでしょう。
前もって計画的に水やりのタイミングを調整出来るなら、お出かけ前までには土が乾いている状態になるようにしておき、お出かけ直前に「鉢底から溢れるくらいにたっぷりと」水やりをしておくと尚良いでしょう。

栽培環境によって変わる、水やり方法は?

日当たりの悪い場所

建物の陰になっていたり、北側や木の下など、日当たりの悪い環境では、お日さまに当たりにくいので土の乾きが遅いです。特に過湿に気をつけながら水やり管理をしてあげましょう。

高層階のベランダ

高層住宅のベランダの環境では、地上よりも風が通るので、植物・花の土は想像以上に乾きが早いです。特に乾燥に気をつけながら水やり管理をしてあげましょう。

花壇・地植え

花壇・地植えの場合は、回りの土からも吸水できるため、基本的には雨水のみで十分です。
ですが何日も雨の降らない日が続いた時は水やりが必要です。特に真夏は土の状態を確認して、カラカラになっていたら水やりをしてあげてください。

水やり失敗で困った時は?トラブル解決法 

植物に水をあげすぎてしまった!

受け皿を外し、鉢底と地面の間はフラワースタンドやレンガなどを使って空間が空くように置いて風通しを良くします。
その後は日当たりと風通しの良い場所に置いて様子を見てください。再び土が乾燥するまで水やりは控えてください。

植物が乾燥しすぎて萎れてしまった!

すぐに水やりをしてあげましょう、ただし、真夏の高温時は慌てず気温が下がる夕暮れ以降になるまで待ってから水やりをしてください。真冬も夜間時は避けて気温が上がる朝以降になるまで待ってから水やりをしてください。

鉢植えにキノコが発生してしまった!

キノコが生えるのは土中が過湿状態になっている証拠です。特に梅雨時などの湿気が高い時期や風通しが悪い環境の鉢植えにキノコが生えることがあります。よくあることですので慌てる必要はありませんが、キノコは傘が開くと周りに胞子をまき散らし、その胞子が新たなキノコ発生の原因になりますので、見つけたらすぐ取り除くことがおすすめです。
そして風通しを良くし、水やりは土が乾燥するのを待ってから行うことを心がけましょう。
なおキノコは食さないで下さい。品種が分からないキノコはもちろん、分かっているつもりでも似た別のキノコの可能性もあるからです。

鉢植えの土に発生した黄色いものは何?

水のやりすぎで土中が過湿状態になり、かつ日光不足の状態が続くと、土の表面や表面近くに黄色いものが発生することがあります。
カビの一種で、とても気になりますがこれも時々起こることで、自然の世界の中では細菌も共に共存しています。とはいえ鉢土の環境をよくするために、カビが生えた辺りの土を取り除き、鉢植えを直射日光の当たる場所に置いて様子を見てください。大抵は直射日光に当てると消滅します。

それでも消えずどうしても気になる場合は、土の植え替えをすることで解決できます。
土の植え替え方法は、鉢土に植わった植物を優しく土から抜き取り、根についた土も優しく丁寧にほぐすように落としていきます。根の腐っている部分や変色している部分があればハサミで切り取って下さい。その後、根もとを乾燥させるために風通しの良い場所に暫く置いて下さい。
根もとが乾燥したら、新しい土に植えこみ、基本の水やり方法を行いながら様子を見てください。

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