55秋に植えるおすすめの花
洋菊(マム)とは?可愛くて育てやすい花を知ろう。
洋菊・西洋菊は、ポットマム、スプレーマムなどとも呼ばれ、略してマムとも呼ばれています。
マーガレットやコスモス、ガーベラ、ダリア、マリーゴールド、タンポポ、ヒマワリなど、キク科や洋菊に属する植物のことを言います。 洋菊(マム)は世界のほとんどの地域で生育可能で、ガーデニングを楽しめる品種も数多くあります。春植え・秋植えで楽しめ、丈夫で育てやすいので初心者にもおすすめです。
様々な咲き方の品種はどれも可愛らしく、鮮やかでカラフルな花色から、アンティーク系のお洒落な花色などもあります。 ここでは、洋菊(マム)の花をたくさん咲かせるための上手な育て方やおすすめの洋菊(マム)品種、実際に育てた栽培日記などをご紹介します。
目次
秋のガーデニング
秋のガーデニングは、次の春に向けて準備をする絶好の機会です。涼しい気候は植物の根をしっかりと張らせるのに適しており、秋に植えることで、春に美しい花を楽しむことができます。秋のガーデニングは、季節の変わり目を感じながら自然と触れ合う素晴らしい時間となるでしょう。
洋菊(マム)の植え込み時期は?春植え・秋植え
洋菊(マム)は、春植えと秋植えの両方が可能です。どちらの時期に植えても、基本的な育て方は同じですが、秋植えの方が翌春に豪華な花を楽しめることが多いです。
●春から植える場合
春から花が咲き、満開の咲き姿を楽しめて、初夏まで花を楽しめます。
植え込み時期は、暖かくなり始めた2月中旬~3月が特におすすめです。
●秋から植える場合
秋から花が咲き、冬はいったん花が休み、翌春には再び満開の咲き姿を楽しめて、初夏まで花を楽しめます。植え込み時期は、寒さが本格化する前の10月が特におすすめです。寒さのストレスなく育ちます。
春植えと秋植えの育て方の違いはある?
春から植える育て方も、秋から植える育て方も、基本的には同じです。
しかし、満開時のボリュームは、秋から植えて翌春に咲いた時が最も豪華で見事ですので、ここでは秋から植える育て方をご説明します!
洋菊(マム)の基本的な育て方
洋菊(マム)の基本の育て方3条
(1)園芸店やホームセンターなどで売っている花苗と、草花用培養土を用意します。
(2)花苗をプランター(鉢)などに植え込んで、半日以上直射日光の当たる屋外に置きます。
(3)土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりとお水をあげてください。
土の選び方 | 苗の植え付けには草花用の培養土を
園芸店やホームセンターで売っている花苗と、新しい草花用の培養土を用意します。
元肥が含まれていない土を使う場合は必ず元肥を混ぜましょう。
鉢・プランターに土を入れる場合は、鉢いっぱいにせず、2~3cmほど下あたりまでが目安です。
苗の枯れた下葉を取り、苗を鉢の中心に置いて植え込みます。
鉢底に「鉢底石」を入れると、土の排水性や通気性を良くしてくれるのでさらに良いです。
お水は「土の表面が乾いたら」たっぷりあげる
土の表面が乾いたり、鉢が軽くなったときが水やりのサインです。
水のやりすぎは常に土が湿った状態になり、根腐れの原因になったり、根が伸びず株も生長しない原因になります。
「土が乾いたら水をたっぷりと与える」メリハリが大切です。
肥料 | 成長力と開花力がアップ!
植え付け時に土に含まれていた肥料は、徐々に効き目がなくなっていきます。
花をたくさん咲かせるために、植え付けの約1ヶ月後から、1ヶ月に1回の目安で定期的に「置肥」をしてあげてください。
1ヶ月ほど経つと、置肥のかたまりが土にまだ残っていても効果はなくなっています。
「液肥」を併用すると開花のパフォーマンスが高まります。液肥は植え付けの約2~3週間後から使用すると良いでしょう。
お手持ちの肥料に記載されている肥料の使用方法、濃度、頻度を参考にしてください。
元肥が含まれていない土の場合は、植え付け時に土に元肥を混ぜ込んでおきましょう。
洋菊(マム)におすすめの環境
置き場所
一年を通して日当たりの良い屋外で育てることがポイントです。キク科の花は「短日植物」と呼ばれ、昼が短く夜が長い環境下で花を咲かせることが特徴です。蒸れや泥はねから病気になりやすいので、病気の対策として水やりの時や雨によって泥がかからないように鉢植えは地面から離れた場所に置くかレンガやスタンドの上に置きましょう。地植えの場合は、地面から一段高くなった花壇や傾斜地など水はけのよい場所を選び、足元にマルチングなどを敷いて泥のはね返りを防ぎます。
日当たり
一年を通して日当たりの良い場所で育てることが重要です。特に開花期には十分な日光が必要です。
水やり
秋冬は水の与えすぎに注意していただき、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
洋菊(マム)のお手入れ
花が咲き終わったら「花がら摘み」
しぼんだ花をそのままにしておくと、新しい花がつきにくくなることも。
病気やカビの原因にもなるので、しぼんだ花はハサミでカットします。
花びらだけを摘むのではなく、花茎から切ってあげます。
株の内側の傷んだ腐れ葉や黄葉も取ることで、風通しが良くなり湿気を防ぎ、長く楽しめます。
冬越し・冬の管理のポイント
厳寒期の夜間は、軒下や屋内など霜や雪の当たらない場所に取り込むことをおすすめします。
移動が困難な場合はビニールなどで覆って、冷風に当てないようにしましょう。
屋内で冬越しした場合、春になり気温が高くなってきたら少しずつ外気に慣らすようにし、日当たりのよい屋外に移動しましょう。
真冬は肥料を控えめにしましょう。
室内でも楽しめる!切り戻した洋菊(マム)を飾りましょう
日々の生活の中に花のある暮らし…切り戻したお花を切花として室内の好きな場所に飾れば、ほっと心和む空間になりますね。
花瓶がなくても、食器や雑貨、空き瓶・空き缶など、身近な小物も花瓶代わりになりますよ。
お洒落な容器や、ガラスのコップに活けるだけでも画になります。
ガーデニング初心者でも育てやすい!おすすめ洋菊(マム)
洋菊(マム)の種類
お手入れも簡単で育てやすい「洋菊(マム)系」の花苗品種をご紹介します。
早春から植えれば4月~初夏にお花を楽しめますし、秋から植えれば冬にも花が楽しめ翌春はさらにボリュームアップした満開の花を咲かせて初夏まで楽しめます。
「種」を蒔いて育てる方法もありますが、ここでは種より簡単で初心者にも育てやすい「花苗」を植える方法をご紹介します。花苗は植え込み時期に園芸店やホームセンターなどで購入することができます。
(1)ボンザマーガレット(キク科アルギランセマム属)
ボンザマーガレットのおすすめポイント
・花付きバツグン!たくさんお花を楽しめる
・ピンチ(摘芯)なしで美しいドーム状にまとまる花姿
・リピーター率も高く人気のお花
ボンザマーガレットは次々と花が咲き、定植2ヶ月半後くらいで花がいっぱい咲きます。
ノーピンチでも自然にまとまる花姿なので、育てやすくてお手入れも楽ちんです。
黄色系やピンク系、赤系など、鮮やかな花色のラインナップでお庭やベランダをカラフルで楽しく彩ります。
マーガレットを咲かせるようになると、今後のガーデニングの楽しさも広がりますよ。
(2)セネッティ(キク科ペリカリス属)
セネッティのおすすめポイント
・庭に映える鮮やかな花色と豪華な咲き姿
・花が次々咲き、開いた状態が長く続く
・冬と春に満開の花を楽しめる
セネッティの花びらはまるでビロードのような艶やかな質感で、鮮やかな花色は寒い冬のお庭やベランダなどを華やかに彩ってくれます。
従来のサイネリアに比べて早生で晩秋から咲きはじめるセネッティは、冬に満開になり、一度花が開くと、開いた状態が長く続きます。
冬の満開の後に切り戻せば、春にも再度、満開の花を楽しめます。
寒風には当てないように気をつけてください。
(3)キララ(キク科オステオスペルマム属)
キララのおすすめポイント
・たくさんの花があふれるように咲く
・高い分枝能力で花が長く咲き続ける
・寄せ植えにもおすすめ
花言葉は「輝く未来へ」!オステオスペルマムとは思えないほど多くの花穂が溢れ咲きます。
高い分枝能力と花数の多さが自慢のキララは小鉢植え、大鉢植え、2色植えや他の花との寄せ植え、花壇植えなど楽しみ方いっぱいです。
クリアな鮮やかさが映える「イエロー」と、黄色と白のリバーシブル「ホワイト」のお花が毎日キラキラ輝き、お庭やベランダを明るく元気に彩ってくれます。
(4)コロロ(キク科ムギワラギク属)
コロロのおすすめポイント
・切った花はそのままの状態で半年ほど状態を保ちます
・寒い冬を明るく彩る、カラフルな色合いで花が長持ち!
・寒さに強く、まとまりの良い花姿
咲いている時からドライフラワーのようにカサカサしたコロロ。切った花はそのままの状態で半年ほど保つので、お部屋に飾っても楽しめます。
水に濡らすと花が閉じますが、風通しの良い場所で乾かすと、また摘んだ時の状態まで開きます。
カラフルな色合いも楽しいコロロは耐寒性が高く、冬を越えて春には満開のお花が咲き誇ります。
(5)すぐ楽ビーダンス(キク科ビデンス属)
すぐ楽ビーダンスのおすすめポイント
・はちみつのような香り
・圧倒的な生育力で開花持続性も強い
・花色の移り変わりもとても綺麗
寒い季節に暖かみのあるイエロー&オレンジの2色のお花を混色で楽しめます。
圧倒的な生育力で、お庭やベランダなどの空間を暖かみのある明るい色合いにしてくれます。
ほっと心が和む、はちみつのような香りは、「百花蜜」の香りがします。これは、はちみつの中でも特定の蜜源植物ではなく、蜂が蜜と花粉をいろんな花から自然に集めた「香りの強いはちみつ」のことで、そんな「百花蜜」の香りが広がります。
(6)すぐ楽星空マム(キク科ブラキカム属)
すぐ楽星空マムのおすすめポイント
・早生で開花持続性が高く、お手入れカンタン
・花付き2色植えで、こんもりまとまり良い咲き姿
・まるで星空のような、爽やかな小花が綺麗
満開の咲き姿はまるで星空のよう。冬を越えて春にはさらに満開の星空が広がって、お庭やベランダをファンタジックに演出してくれます。
涼しげで爽やかなブルーと純白のホワイトの混色のお花を楽しめます。
キララの成長記録
キララを10月~翌4月にかけて実際に育てて満開に咲かせたサントリーフラワーズスタッフの成長記録です。ぜひご参考にしてください。
※地域や日当たりの条件など環境により異なります。
◆10月17日
キララの植え付けをしました。
キララは、60cmの長プランター2つに3株ずつ植えました。
鉢底には軽石、用土はサフィニアの土を使いました。
植え付け二日後に固形肥料を適宜土の表面に置きました。
◆11月15日
植えこんだときに咲いていた花が終わったあと、花がらをつんだり、傷んだ茎を取り除いたりしましたが、おおむね順調に成長し、一回り大きくなりました。
◆11月29日
11月も末になり、朝晩冷え込むことが多くなってきました。
最低気温が5度くらいになると、地表面はもっと低い場合があり、寒さ対策が必要になってくる時期です。
◆12月6日
植え付けた時にあった花が終わった後、株を充実させるほうに力を使っていたキララ。
より日照時間を確保するため、南向きのエアコンの室外機の上に移動してしばらく様子を見ておりましたが、二株につぼみがついているのを発見しました。寒くなってきているので、このままかもしれませんが、開花するのを期待しています。
と、同時にカメムシの仲間を発見。薬剤を散布しました。
◆1月14日
年が明けて、朝晩の冷え込みはグッと増してきました。東京では1月12日に初雪、1月13日の朝には氷点下の気温が観測されました。
蕾がたくさんついていますが、小さな花が一輪咲いているのみです。早朝には葉に少し霜がつきました。
当初防寒対策として、80cm×90cmの透明ポリ袋(70リットル)の底の部分に空気穴を何か所かあけて、直接60cmの長プランターにかぶせて使っています。
◆3月2日
キララは蕾が大きくなってきました。
暖かい日が続けば一気に開花するのではないかと期待しています。
◆4月6日
キララはあがってきたつぼみが咲き出しています。
◆4月26日
キララが満開となりました。
セネッティの成長記録
セネッティを10月~翌4月にかけて実際に育てて満開に咲かせたサントリーフラワーズスタッフの成長記録です。ぜひご参考にしてください。
※地域や日当たりの条件など環境により異なります。
◆10月3日
セネッティの苗(レッド×2、ブルー×2、ラベンダーバイカラー×1、ブルーバイカラー×1)計6個を植えました。
まずは5号鉢に仮植えしてから移植します。
私はセネッティの満開時の華やかさが大好きで、ほぼ毎年植えています。
◆10月31日
5号鉢に仮植えしたセネッティを移植しました。
レッド×2とブルー×2を50×22cmの横長プランターに、ブルーバイカラーとラベンダーバイカラーは1株ずつ20cmの素焼き鉢に植えました。鉢底に赤玉大粒を薄く敷き、用土は草花用土です。
レッド2苗は徒長が目立ち、格好が良くなかったので2週間ほど前に摘芯しました。他と比べると小さいですが、株がしまっていい感じになってきました。
レッド以外はすでに蕾が上がってます。年内に咲きそうですね。
◆11月7日
ブルーの一番花が咲きました。植え込みから約1ヵ月の開花は早いですね。 植え込んだ時期が早かったのと、好天が続いたからだと思います。
◆12月21日
最も開花が進んでいるブルーが三~四分咲き程度、ブルーバイカラーとラベンダーバイカラーも順調に花数を増やしています。
そして、ピンチのため出遅れていたレッドも咲き始めました。
◆1月4日
新年早々にブルーが満開になりました。ブルーバイカラーとラベンダーバイカラーもほぼ満開です。レッドは満開までまだまだ時間がかかりそうですが、草姿が最も整っています。満開が楽しみです。
花の数が増えてきて、寒々としたバルコニーが賑やかになってきました。
今冬は暖かいため防寒対策は何もしておらず、夜間も屋根なしのバルコニーに放置したままです。しかし、こういう時は逆に要注意で、急に寒くなると、株が一気に傷むため、天気の変化に注意したいと思います。
◆2月3日
一株植えのブルーバイカラー、ラベンダーバイカラーが満開です。レッド(植え付け後にピンチ1回)はまだ五分咲き程度です。ブルーは満開のピークを過ぎて、花数が減りました。
年明けからの寒さのせいか開花がゆっくりになったように思います。満開まであと2~3週間かかりそうです。暖かい周期が来たら、切り戻して、もう一度咲かせようと思います。
寒い日が続いていますが、我が家の「プレ洋菊(マム)」たちは寒さに負けることなく元気に生育しています。
◆2月17日
レッド以外のセネッティを切り戻しました。
ブルーは横から太い枝が伸びてきて、すっかり草姿が乱れてしまいました。切り戻して立て直します。
ブルーバイカラーとラベンダーバイカラーも花数が減ってきたので、短く切りました。
◆3月17日
すでに春苗の販売がスタートしていますが、秋冬の花たちもがんばって咲いてます。
セネッティの開花状況は、レッドが満開になりました。花いっぱいで、とても艶やかです。切り戻した株(ブルー×2株、ラベンダーバイカラー×1株、ブルーバイカラー×1株)もモリモリ茂ってきて、すでに蕾も上がっています。3月中に開花するでしょうか。
◆4月26日 ブルーバイカラーとラベンダーバイカラーが満開になりました。冬の満開時よりもコンパクトに仕上がっています。気温が上昇しているため徒長しにくくなっているのでしょうね。
ブルーは5~6分咲き程度です。あと10日ぐらいで満開になるでしょうか。
◆5月3日 ブルー×2株も満開になりました。
真上から撮影すると、なかなかの花密度です。葉もプランターも見えません。
セネッティ栽培ポイントのまとめ
栽培ポイントをまとめましたので、ご参考いただけたらと思います。
1.雪と霜は絶対にダメ×
耐寒性はありますが、雪と霜が苦手です。
特に雪が葉や花にあたると、溶けたようになってしまいます。
寒い地域で栽培する場合は、雪霜避けをしっかりしましょう。
温暖な地域でも、突然の雪や急激な気温の低下に注意が必要です。
2.残暑に注意
植え込みから2週間程度は午後からの直射日光を避けた方が無難です。
10月中は最高気温が25度以上になる日が結構あり、根が十分に根付いていないうちに直射日光を長時間浴びると、脱水のような症状になり、根が傷むことがあります。
今回も植え込み翌日の気温が上がり、午後から葉がシナシナになってきたため、日陰に移動しました。
3.葉を間引く
摘芯要らずのセネッティですが、ある程度生長して枝が込み合ってきたら、大きな葉や老化葉を適宜切り取ります。そうすることで、株元にも日光が入りやすくなり、風通しも良くなります。
以上です。良かったら試してみてください。
秋も冬も春もベランダやお庭でガーデニングを楽しめます。
全国の園芸店やホームセンターなどで花苗を手に入れられますので、気になるお花がありましたらぜひチェックしてみてください。
「サントリーフラワーズ販売店検索」にて最寄りの販売店をご案内しています。「品種から探す」→「花苗・花鉢を探す」から、サンパラソルシリーズのどれかを選択して検索してください。 品切れの場合もございますので、事前に販売店までご確認いただきますようお願いいたします。
※品切れの場合もございますので、事前に販売店までご確認いただきますようお願いいたします。
販売店検索は下のバナーをクリックしてください