「天然水の森」のギモン
「サントリー天然水の森」に関するさまざまな疑問にお答えします。-
サントリーは、なぜ
森を守っているのですか?サントリーは水の会社です。良い水がなければ、私たちはビールもウイスキーも清涼飲料も、何ひとつつくることができません。良い水、特に良質な地下水(=天然水)は、サントリーグループの事業活動の生命線といえます。その良質な地下水は豊かな森で育まれます。
そこで、サントリーは、国内工場で使用する水の安心・安全と、サステナビリティ(持続可能性)を守り続けるために、工場の水源涵養エリアに「サントリー天然水の森」を設定し、森林と生物多様性を保全・再生する活動を行っています。2019年には、『国内工場で汲み上げる地下水量(※)の2倍以上の水』を育むまでになりました。
製品に使用する水だけでなく、製造工程で使用する水も含まれています
活動の方針・体制について見る -
「天然水の森」の
場所はどのように
決めているのですか?まず、社内に設立した水科学研究所が主体となって水文調査を行い、工場の水源涵養エリアを特定し、その周辺の行政や森林所有者様と森林整備の中長期的な協定を結び、「天然水の森」を設定しています。
「『天然水の森』森林整備に
関する協定一覧」を見る(695KB) -
「天然水の森」は
サントリーの所有地ですか?サントリーの所有地はほとんどありません。国や自治体など、森林所有者様と森林整備に関わる中長期的な協定を結び、さまざまな研究分野の専門家、地元の皆さんと連携しながら、それぞれの森に合った整備を行っています。
森林所有者様との契約期間は、最低30年、長い所では100年ということもあります。森の整備による効果が検証できるまでには、少なくともその程度の歳月がかかるだろうと推定しているからです。
各「天然水の森」の
契約年詳細を見る(695KB) -
「天然水の森」の
総面積を教えてください。約12,000ヘクタールです。東京山手線内(約6,300ヘクタール)の約2倍の広さです。(2024年8月時点)
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「天然水の森」活動は
国内何カ所で行って
いるのですか?16都府県26カ所で行っています。(2024年8月現在)
全国の「天然水の森」の
一覧を見る -
「天然水の森」活動は海外
でも行っているのですか?サントリーでは、アメリカ・スコットランド・フランス・スペインなどでさまざまな水源保全活動を「Natural Water Sanctuary Initiative」として行っています。
例えば、アメリカでは2016年にメーカーズマーク蒸溜所で水源保全活動を、2018年にジムビーム蒸溜所で隣接するバーンハイム・アーボリータム & リサーチ フォレストと提携し、水源林の生態系を保全する活動を行っています。
欧州においては、スコットランドで2021年にウイスキーづくりに欠かせない泥炭(ピート)を生み出す泥炭地の復元とともに、水源保全活動を行っており、スペインのトレドでは、2023年末に水源のひとつであるグアハラス貯水池の上流域にあるラヨス川沿いの河畔林を再生する水源保全活動を開始しています。
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「天然水の森」の
整備目標を教えてください。大きく分けて下記の5つを森林整備の目標としています。
・水源涵養林としての高い機能を持った森林
・生物多様性に富んだ森林
・洪水・土砂災害などに強い森林
・CO2吸収力の高い森林
・豊かな自然と触れ合える美しい森林(次世代環境教育などのフィールドとして活用) -
「天然水の森」活動では、
なぜ生物多様性を
重視しているのですか?サントリーのほとんどの製品に、良質な地下水(=天然水)が使われています。そんなサントリーの生命線でもある良質な地下水を育むカギのひとつが、健全な森林土壌(以下、「フカフカな土」)です。
降った雨を地下に浸み込ませるためには、たくさんの水をスポンジのように吸収できる「フカフカな土」が必要です。その「フカフカな土」をつくり出すのが、森に棲む多様な生き物(動物・植物・微生物)たちです。そのため、森の生物多様性の再生(ネイチャー・ポジティブ)が重要だと考え、活動しています。
「天然水の森」の生き物について見る -
「天然水の森」の整備はどの
ように行っているのですか?まずは科学的根拠に基づいた調査・研究(Research)をベースに、その森に最適なビジョン=活動整備計画を立て(Plan)、プロによる整備作業(Do)、結果の検証(Check)、改善や再調査(Action)といった、R-PDCAのサイクルを回しています。
活動の方針・体制について見る -
「天然水の森」活動は
サントリーの社員だけで
行っているのですか?「天然水の森」は、科学的知見に基づいた活動を行っているため、さまざまな分野の専門家や地元の皆さんの知恵や技術のご協力が必要不可欠です。社員だけではなく、水文学、生態学、造林学、砂防学、土壌学、地質学、森林利用学など、さまざまな専門性を持つ研究者・技術者・地元の皆さんと共に、100年後のあるべき森の姿を思い描きながら、活動を行っています。
活動体制について見る -
「天然水の森」では、何の木を
植樹していますか?「天然水の森」では、決められた種類の木を植樹しているわけではありません。森に生えている木は、地方ごとに、もともと生えている木の種類が異なります。また、ひとつの山でも、尾根、中腹、渓流に近いところ、斜面の向きによって好んで生える木は違います。さらに、たとえ同じ種類の木でも地域ごとにDNAが異なります。
そこで、「天然水の森」では、それぞれの森やエリアの周辺で種を採取し、そこから育てた苗を植えるなど、DNAにまで考慮した植樹を行っています。
植樹の際のこだわり
について見る -
「天然水の森」の
作業道づくりにおいて大切にしていることは何ですか?「天然水の森」の作業道づくりでは、100年後を見据え、どのような森にしていくべきかを、森ごとに見極めることを大切にしています。森を生き返らせるために、今後どのような整備を行うのか、木を伐って搬出する際にどのような機械・車両を使うのか。一つひとつ異なる森の将来像・理想像に合わせて、最も適した作業道をつくることを考えます。
自然にやさしい作業道
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